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ここ二週間、アリエルから魔法を使うことに対する道徳を教えてもらっている。
魔法を使う上で命を奪うことがあることから使用する上で大きな責任があること、魔法というのは神が人に叡知の為に与えられたもので命を奪うことや支配する為に与えられたものではないことを教えてもらった。
どの時代背景にも魔法が関わっており、憲法や法律にも魔法の法があることから、悲しい出来事があったことが社会にも深く関わっているのだとも。
アリエルは教員をしているだけあって、教えるのが上手い。
順序良く説明してくれ、分からなかったこともこの機会に聞くことができた。
一対一で教えてくれるのも有難い。
「それは魔法施行者の責任になりますわね」
「そうなんですか。僕は受けた側も少しは責任があると思うのですが」
「ですが、そこで責任を求めると一つ前に教えたことにも責任を求めなければなりませんから…」
「アリエル、ウィル、一旦、お茶にしましょう?」
教えてもらっていると母がノックをしてから客間にいる私達に声をかけてくる。
アリエルが答えるとセラはお茶のセットを持ち、リオがお茶請けを持って入ってくる。
今日のお茶請けはゼリーのような生菓子だ。
母とアリエルの会話に相槌をしているが、母が会話の途中で爆弾を投下してきた。
「あら、破水したわ」
え?と私が固まっているとアリエルとリオがわたわたと慌てていている。
「リオ、マルクス医師と旦那様に連絡して、ナロット様に手伝いをお願いしてきて」
「はいっ!」
セラがリオに指示をし、肉体強化をしたリオが素早く移動する。
「私もお手伝いしますわ!」
「ありがとうございます。アリエル様はたくさんのお湯を用意してください。今から寝室に移動しますので、そこに持ってきてください」
「わかりましたわ!」
アリエルが慌てて出ていく。
「セラ」
「ウィル様は奥様のお側に。奥様、今から寝室に移動しますが、痛みはございますか?」
「ないわ。まだ歩けるから行きましょう」
私とセラが両側から支える。
寝室へと移動し、ベッドへ横たえると母の手を握る。
「お母さん。頑張って」
「えぇ、任せといて」
その後、母に陣痛がきて、医師と父が到着。
数時間後、無事に元気な女の赤ちゃんが産まれた。
「お疲れさま。お母さん」
「えぇ。ウィルもお兄さんね」
汗をかいている母が微笑みながら言う。
赤ちゃんを抱くと温かくて可愛い。
「これからよろしくね。妹ちゃん」




