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⬛︎第7話 前線

リグ正式加入後初戦闘です…!

翌日、早朝に街を出発し、町まであと少し。


その時だった。


「た、助けてくれ!!」


数人の若者が血相を変えてこちらへ走ってくる。


「勇者様!!」


エリシアが足を止める。


「どうしました?」


男は息を切らしながら叫ぶ。


「魔族だ!!また魔族が町に来てる!!」


「お願いだ……助けてくれ!!」


エリシアの表情が引き締まる。


「案内して」


男は何度も頷き、町へ駆け出す。


勇者パーティもその後を追った。


空気が違う。人が少ない。昼だというのに、どこか暗い。


建物は壊れ、ところどころに焦げ跡が残っている。


生活の気配はある。だが――どこか歪んでいた。


通りの先。


怒号が響く。


「ほらさっさと出せ!」


「これだけか?舐めてんのか!」


男が地面に押さえつけられている。


その上に、魔族。


周囲には怯えた人々。


食料や貴重品と思われるものが騒ぎの中心に散らばっていた。


リグたちの足が止まる。


「……やめろ」


低い声。


魔族が振り向く。


「あぁ?」


エリシアを見て、口元が歪む。


「勇者様じゃねぇか!!俺ぁ運がいいぜ!!まだ覚醒してねぇ雑魚勇者を殺して、ザラトス様に褒美でも貰うか!」



「ほらさっさと死ねよ!!」


魔族が地面を蹴り、一気に距離を詰める。


一直線にエリシアへ突っ込む。


魔族のスピードがわずかに緩んだ隙に――


「アポなしじゃ通せないな!」


リオンが割り込む。


刃と腕がぶつかり、火花が散る。


「固ぇな!なんだあの腕!!」


リオンが目を見張る。


その瞬間。


「下級ヴァンパイアだ。血を固めて武器にしてる……下級といえど吸血鬼だ。気をつけろ!」


リグが短く告げる。


エリシアも間合いを詰めるが、決定打には至らない。


「浅いっ!」


敵が力任せに振り払う。


「あ゛ぁ゛!うっとおしいなぁ!!」


重い一撃を受け、リオンが弾かれる。


体勢が崩れる。



「……前に出たいところだが」


カレンが一歩前に出る。


光が走る。


二人の身体に重なるように付与される加護。


「本来の役目を果たすとしよう」


淡々とした声。


浅い傷が癒え、動きが一段鋭くなる。


フィナは後方で詠唱を続ける。


魔力が膨れ上がる。


それを察した吸血鬼が、標的を変える。


「てめぇ何してやがる!!」


フィナへ向かって突っ込もうとした、その瞬間。


リオンが一気に肉薄する。


「アポ通せって!」


剣を滑り込ませ、わずかに体勢を崩させる。


敵の重心が揺れる。


その瞬間、リオンとリグの視線が交差する。


「ここだろ……!」


影が揺れる。


――ジャラッ


リオンの足元から、黒い鎖が走る。


一直線に伸び、敵の身体に絡みつく。


「あ゛ぁ゛!?」


動きが止まる。


フィナが小さく呟く。


「……終わり」


閃光。


空気が震え、視界が白く染まる。



静寂。


煙がゆっくりと晴れていく。


そこに残っていたのは――


魔族だったものの残骸。


血が地面を濡らす。


その光景を、誰もすぐには言葉にしなかった。



リオンが剣を肩に担ぐ。


「俺ら息ぴったりすぎるだろ?」


軽く笑い、リグに拳を突き出す。


リグは笑い返しながら拳を合わせた。


エリシアは息を整えながら周囲を見渡す。


カレンは無言で警戒を続ける。


フィナは静かに杖を下ろした。



緩和した空気の中で。


リグは一人、苦い笑みをうかべる。


『悪は“粛清”……なんてな……』


――そうつぶやいた。


初投稿で誤字脱字つたないところあるかもしれませんが完結目指して頑張っていきます!

温かい目で見守っていただけたら幸いです!感想お待ちしております!

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