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わんこのおまけで転生ライフ!  作者: 永遠の自由人
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サイスの回想

サイス視点

 



 …どうなっている?

 ちび助は…あの時の崖で会った化け物のはずだ。


 だからこの小屋にだって無理やり連れて来た。

 悪意ある魔力の発動を抑制する効果を掛けているため、化け物がいくら魔法を放とうとしても発動出来ない。ここはそう調整された小屋だった。


 ………ちび助は自分の身の安全が最優先で攻撃する素振りすらなかった。


 檻には魔力を直接切り離す効果を付けたあったため、奴の結界はすぐに打ち消せた。


 なすすべがないと分からればすぐに従うだろうと観ていた………が。


 ただただ恐怖の顔1色に染まり、気を失った。圧力をかけたが奴にとっては微々たるものだったはずだ。


 ………なぜ、意識が飛ぶような事になった?




 俺は討伐部隊冒険者にあたる。

 冒険者とはギルドと言う組織が作った討伐や採集、護衛らに分かれる何でも屋みたいなもんだ。


 ランクがあり下から順にE、D、C、B、A。Sが最高ランクだ。

 Sランクは王族からも依頼が入るほど優秀と言われている。今いるのは2組だったか。


 俺はAランクだ。それでも、Aランクの人数もそうは居ない、パーティで5組、個人3人だ。そのため憧れのランクではある。

 Eに関しては10歳小遣い稼ぎから入れてしまうので、数十万人いると言われている。


 貴族って奴はめんどそうだ、Sには上がりたくもない。


 俺は学も剣も魔法も並。

 そう言われて来てウザイ王都を離れ山奥に住み着いた。


 検証や実験を繰り返していたら、いつの間にか凄腕錬金術師とまで呼ばれるようになっていたが、街にも戻らず素材を集めるためにここに居続けまた獲物を狩る。


 そうやって、俺はギルドでAランクになっていった。いつの間にかLv.は上がり、1人でなんでもこなして行けた。


 そんな中、俺をよく思わない連中が出だした。

 同じく錬金術を扱う連中の仕業だったのだろう、素材集めに討伐依頼を受けにギルドへ向かった俺は「古き森」の依頼を発見する。


 この「古き森」には聖獣が住み、1番近くの街に居る領主の許可なくして入る事は出来ない未開の地。


 依頼が出ている時点で領主からの許可が取れている。むしろ、依頼主が領主その人なのだ。


 古き森では多数見られる1つ目のボア、名称 アイブルボアの討伐。


 このアイブルボアは小ぶりでも全長3メートルを超え。貴重な食用としても利用される。

 献上品としての調達依頼だ。


 領主曰く、古き森はランクBパーティ以上を推奨している。


 それ以下のものは、保証はされない。なんでも聖獣様のお怒りに触れるんだそうだ。


 俺は未知の素材を手に出来るとあって多少浮かれていた。

 依頼を受注しようとカウンターに向かう際、他パーティに止められた。

 自分達も連れていってほしいと。


 ランクBだが念には念を…。

 そんな時に俺1人で受注。確かにまたとない機会だろう。


 了承し、何事もなく、古き森の中に入り。アイブルボアを退治としたときだ……後衛の魔術師が俺の背中にぶつかってきたのだ。


 何事かと思って口を開こうとした直後体の内側から何かが裂けるような嫌な音が走った。

 俺は急いで魔術師から離れるが、離れた途端、立っていられなり近く崖を転がり落ちた。


 ………気を失っていた事だけはすぐに理解できたが、次の光景はパニックそのものだった。


 目の前に聖獣と言われるフェンリルがいたのだ。これはまだ小さいはずだ、いきなり食われやしないかと手を大げさに振る。


 ………会った時に理解できた。

 フェンリルは子供でもかなり強い。


 パニックを起こしてるためか俺はかなり気が立ってる。叫び、近くに落ちた自分の剣を拾うも力が入らない。

(くそっ!詠唱しかないのか?!)

 待ってくれる保証なくも詠唱し始める。

 そこにもう一匹フェンリルが現れた。2匹はしゃれにならない。


 ………………が、ここで気付いた。フェンリルの子供が強いのではない。

 上に乗ったちび助が強すぎるのだ。


 近付いて来る奴に対抗出来るものはなく、意識を刈り取られた。


 ここまでの力量の差は初めてだった。


 次に気が付いたのは夜だ。ランクBパーティ推奨の森で、自分を守るものは詠唱のみ?

 笑うしかない。やつらに荷物も奪われたようで、背を預けた剣が唯一の道具。


 覚悟するときが来たと…そう思ったのだが、自分の周りに強い魔力で何かがあるのに気が付いた。

 これは…結界だ。

 あのちび助はわざわざ俺に結界を張りに降りてきたのか?!


 ………そうなれば、奴は敵対の意志がなかったことがわかる。


 ただやつが強すぎだっただけなのだ。遠くから話せばわかる相手なのかも知れない。


 ……時間がおしい。

 動ければすぐにでも薬草を探し治療薬を作るのだが、この状態で動き結界が出る専用だとしたら…最悪な事にしかならない。


 薬草があるのか、何処なのかもわからないのだ。

 ここに留まるのが唯一出来ることだ。


 治療諦めこのまま寝てしまうのがいいだろう。感覚がないので助かる、痛みに呻くあまり寝られもしない事態にはならずに済んだ。



 朝を迎え、フェンリル達が総出で俺に会いに来た。

 ………?

 ちび助の気配がかなり薄い。

 フェンリルの親に調整されたのだろうか?


 …だが、気が抜けない。親フェンリルの雄であろうそいつは俺をどこまで耐えれるか、圧力を徐々に増やしてきている。


 ……まだ、まだ上がる。くそっ!強すぎる!

 思わず目を反らした。それに

 満足したのか上げるのを止め、もう一方の親フェンリルに乗るちび助を見た。


 念話なのか?頷いたちび助はまた俺の前に下りてきて、結界を消し張り直している。

 その間はしっかり親が牽制してきていた。思わず怯んじまった。


 張り直し終わったら用は済んだと皆が俺に背を向け去ろうとした。


 後ろを向いた今なら圧力も大したことはない。

 俺はちび助に話にかかる。

 ……薬草を取りに行ってもらうつもりでいた。

 だが、ちび助は結界を張る時の様に右手を上げ回復魔法を使ってきた。

 腰が軽くなり、動けるようになったのがわかった。


 …………防ぐ道具や破る道具しか作ってこなかった俺はこれだ!っと思った。


 結界内での回復増加。これ売れるぜ!間違いない!そのためにも俺の身の安全はさらに大事だ。


 ちび助はどう見ても人間のガキだ。

 俺が保護しても問題ないはずだ。少なくともフェンリルよりはいいだろう。ちび助を説得しよう。


 ……あっ、考えてる間に行っちまった。


 …それにしても何故結界を張り替えに?

 ……まさか領主?領主が救出を名乗り出てくれたのか!

 ……待てよ?救出を名目に死亡確認か。


 くそっ!もう動けるし逃げるも有りだが、ちび助がおしい。


 ……説得出来ないようなら連れ去ればいいか。


 出来ない事はない、そうして俺は強行した。





 フェンリル相手だ、誘拐には入らんだろ?

長くなっちやったのでー。

次に持ち越し、もうちょっとサイス視点。

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