↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/40

賢者セイヤ


「はん?今儂が回想して見せたじゃろうが!」


パシッとテーブルに手をついて前のめりにセレンに喰ってかかるセレスティア


「いえ、いきなり、【・・・と、いうような事があって】と言われてもね」(´・ω・`)


(めんどくさい女じゃ、ミラ達はちゃんと認識しておったというに。。。)


セレスティアはチッと舌打ちぎみにミラに目配せして、セレンに今一度説明するよう命じた。


それではと、ミラは回想された経緯(いきさつ)についてより詳細を説明をするのだった。


コーラを飲みグラスをコトンとテーブルの上に戻すセレン。


(そうよね私の精神世界が覗(のぞ)かれる筈なんて無いものね)


と、どこか一安心したセレン


そのまま少し表情を和らげセレスティアを見つめる


「ではその異世界人から地球の飲み物や文化を聞き出したと?」


「ハハハまぁそうじゃな、面白そうなやつじゃったからな!」

「儂の分神体を見る事が出来る奴じゃぞ?そりゃ興味もわくわいwww」


そう言って椅子の後ろに片腕を回しニヤリと笑うセレスティア


「まぁ儂が聞き出したんじゃないがな、そんなもん連れ帰って守護者達に丸投げじゃ」


楽しそうに笑うセレスティアの後ろでミラの目が一瞬泳いだのをセレンは見逃さなかった。


オヤッと後ろのソーラに横目を流すとスッと視線をずらした、こっちも何か目が泳いでいる。


「・・・・・・。」


(何があったのだろう?)、、、ふと不穏な空気を感じるセレンだった。


「わはは儂は面倒が嫌いじゃからな、しかし異世界人とはいえ初めて下界の男を連れて来たのじゃ」

「地球とかいう星の情報を面白がって探り出しておったぞ」


「あぁそれで。」


と、なんとなく理解したセレンだった。


「ククク儂の守護者は男より女が多いからのう!」

そう言って笑いながらグラスを口に持っていく。


「・・・・・」

「それで私を招いた件は?」


「あぁそれ。。じゃがな」


一瞬で真顔になるセレスティア


「ミラ」

セレスティアが呼ぶと


「失礼します」

ミラはテラスの中央まで離れてそこに三重の魔法陣を展開した。


魔法陣の上の歪んだ空間がどこかの酒場の一席を映し出すと

其処で椅子に座っている20代の一人の男性、ミラは手を伸ばしその襟首を掴んで引きずり出した。


「うわっ! だ、誰だよ!いきなりっ」


酒場で仲間と打ち合わせ中の異空の旅団筆頭 賢者セイヤだった。


バッと振り向きそこにいたミラの姿を見た途端、


「うわっミラ様!!」一瞬で飛び跳ね正座するセイヤだった。


「うわっとは何ですか?」セイヤは一瞬で酔いから覚めてしまった、


無言で顔中に冷汗を浮かべるセイヤ。。。


当時セレスティアにこの大神殿に連れてこられたセイヤはそのまま守護者達の所に放り込まれた


異世界人とあって地球の情報を聞き取られたのだが相手は数百後半レベルの魔人ばかりだった。


広く丸い会議室の中央の席に座らされ囲むように上から魔人達の尋問のような質問責めが延々と続いた。


しかしその形態がヤバかったのだ それは答える必要のない質問。。。


その会議室は特殊な空間魔法が掛けられており本人が頭に浮かんだ物が直接映像となって


ダイレクトに全員の前でスクリーンに大映しされるのだ。


そこには尋問と同じく一切のプライバシーといった概念など無かったのである。


セレスティアが言っていたように守護者達には女性が多いのだ


地球の文化や教育レベル、兵器、歴史など色々な質問がされていった。


それに答えるようにセイヤが記憶にある映像が答えるより先にスクリーンに展開される。


守護達はその異質の文化にどんどん興味を惹かれていった。


しかしある質問から事態は一変した。


それは文化でいえばアニメや漫画が映された時だった。


ある守護者が言った「何故この女性はこんなに薄着の戦闘服を付けてるのか?」


それが合図だった。考えてもみて欲しい


まだ17歳、思春期真っ盛りの高校生に其れからどんな想像が繰り返されるのか・・・


そしてそこは圧倒的に女性の多い守護者達である


守護者はレベルも高いが容姿も各人それぞれ独特のクールさと魅力を持つ者ばかりだった。


そんな魔人から1人1人その映像から連想される質問をどんどん突っ込まれていくのである。


意味は違うがまさに賢者モードになっていくのだが普通の若者なら精神崩壊するところである。


何故なら質問した女性を意識したセイヤが一瞬よからぬ発想をした事ですら映像に流れるのである


意識すまいと思うほど意識して頭に浮かぶのだった。


顔を真っ赤にしながら興味本位で競い合って質問攻めにする女守護者達。


男性の守護者達は途中から青くなって哀れみの目でセイヤを見てるだけだった


自分達に飛び火しないように腕組みして俯いていたのだ。


言うなれば借りて来た猫、、、いや、蛇の巣に放り込まれた一匹のアマガエルでしかなかったのだった。



いわば針の筵(むしろ)の刑の如(ごと)くトラウマを植え付けられ極度の女性不振になったセイヤは


それを吹っ切るがごとく大陸に帰ってからは一心不乱にレベル上げを繰り返し覚醒していった。


タイキ達と魔王を倒す頃には遂に賢者レベル99に達っしていた。


しかしその強さの理由を知るものはいない、何があったのか仲間が聞いても一切話そうとしなかった。



「セレスティア様の御前である、帝都内で騒がれている【大王の左手】の件について今一度報告せよ」


あの事件の後、帝都に戻ったセイヤ達は任務が失敗に終わった理由を報告するに当たって


【大王の左手】の件を述べてその異質すぎる内容に公爵を始め皇帝からも今回はやむを得ずとの判断が下された。


しかしその話は帝都中に広まりアトランタル大陸に良からぬ存在が誕生しているという噂が飛び交ったのだ。


この件は帝都に放っている神殿の使者を通じてミラ達側近に伝えられたが


その際、当事者であるセイヤは直接ミラに呼ばれ一部始終を例の会議室で説明させられていた。



「セレスティア様お久しぶりにございます」


セレスティアを確認し姿勢を一度正したセイヤは跪(ひざま)き騎士風の挨拶をした。


大神殿で尋問を受けて何年たったのだろう、


月日の経つのは世界が変わっても変わらないもんだな。


そう思ってセレスティアの座ってるテーブルを見ると見た事もない幻想的な銀色の髪の美女が座っている。


セイヤは直感でこれはヤバい奴だ!と思った。目を合わすのは危険すぎると察知したのだった。


ちらっと見た横顔から見た切れ長のグリーンの目は美しさゆえに余計に危うさを滲ませている


セイヤは女性不振からこういった直感は発達しているのだ。


ここは何も考えず詳細を話した方が正解、そう我が身の為にも。。。


僕はミラ様に確認された内容をセレスティア様に纏(まと)めた話をした。


曰く


{ある公爵からのギルド依頼が始まりでした。とある特殊な魔石の採取、それは帝国皇帝からの依頼も兼ねるという物でした。


事前に集められていた帝国兵士総勢300名と我が3Sランクの異空の旅団5人で入念な準備をして出発しました。


大型魔道帆船にて、目的地は南半球にあるポセイドン諸島という場所です。


出発して一週間後に突然、起きる筈のない魔素海流が発生し船が飲み込まれてしまったのです。


海流を抜けた先には海竜リヴァイアサンが我々を待ち構えていました。


そこで海竜相手の戦闘になり船は転覆寸前まで大破しギリギリの所で船長の決断で


魔錬丹を暴走させて戦闘から離脱、海域を脱出したのですが気付けばアトランタルの領海に入っていたのです。


ですが動力源の魔錬丹は破壊され帆も折れ、どこかで資材を確保せねばなりませんでした。


リヴァイアサンとの船上での戦闘に剣は意味を為しませんでした。


結果的に前面に立って戦闘した魔法使いが100名ほど命を落とす結果になりました。


座礁した船を降りて大陸に上がって体制を整えていたのですが


そこでもモンスターの襲撃があり僕たちは峡谷へ追い詰められていきました。


練度の高い兵士が編成されていましたがモンスターのレベルが想定されたものより遥かに高く


やがて殆どの兵士たちがそこにいた一体の魔物、ゴルゴンによって全滅寸前まで追い込まれたのです。


ムー大陸ではこの存在は確認されてません、古い文献の伝承に出てくるようなモンスター全長が20mもありました。


奴は殆どの物理攻撃を無効化し石化などの状態異常で僕達を一方的に蹂躙していきました。


そして僕の異空の旅団の1人がゴルゴンに掴まれ絶体絶命と思った時それは現れたのです。


磁場の乱れと共に出現した手が20mのゴルゴンを片手で丸ごと掴んだまま峡谷の崖にぶつけたのです


峡谷の形を変える程の衝撃が起こり辺りは溶けだしました。


そして一瞬のうちにゴルゴンを掴んだまま消え去りました。


が、それだけではなかったのです


生き残った僕達が船まで戻ったところ船は完全に修復されていたのです。


信じられない事ですが動力の魔錬丹までもが復元されてました。


それは古代竜からしか取れないなレアな魔石から作った物で。


一度破壊された魔練丹が修復する事は錬金術士の話ではその規模の魔石では不可能だという話です。


それは一度死んだものを生き返らせるのと同じ位の奇跡だと聞きました}


と一通りの話をセイヤ喋った後、「だ、そうじゃセレン」


「そう、そう言う事があったの、知らなかったわ」


「いや、 知らんわけなかろう・・・お主んとこのエリアじゃぞ。。。」


訝(いぶか)しげにセレンを見つめるセレスティア


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。