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神龍セレスティア 2


ムー大陸の赤道より南側は荒れ果てた荒野と大森林が広がっており大規模なダンジョンが乱立する土地である


そこは魔族や魔獣が支配し人間達に敵対する勢力がある。


魔人や亜人の中にも人間と共存する者もあるが大抵は魔族側に居るのが一般的だ。


しかし人間には天敵ともいえる魔族や魔獣も、貴重な魔石を生み出す存在であり、

魔素の多い鉱山は魔晶石といった貴重な鉱物も産出する、

例え共存が難しくとも無視できない存在なのだ。


魔素は南へ行くほど強くなり。高クラスの魔人種や魔獣も多くなる。

旨い具合に均衡が保っていれば良いのだが、どちらかが有利になった時、大規模な争いが起きる。


魔族側が強くなれば人間の蹂躙(じゅうりん)と奴隷化であり

人間側が勢い持てば魔族を奴隷化し強制服従と歯向かう者への虐待。


奴隷化した者への魔法は自殺防止がメインとなり死ぬ事を許さぬ呪縛が施される。

逝きつく先は憎悪に寄る全面戦争への路である。


しかし、そこに行きつく前にセレスティアの精神世界が淀みに包まれ神龍に寄る審判が行われるのだが

神龍に寄る審判は全面的な制裁であり一切の救いがないのだ


善も悪も無く全ての徹底した初期化。セレスティアによる審判は光によって齎(もたら)される。


人類は潜在的に魔人や亜人より弱く、レベルも上限99が限界である。

よって知力や知識、魔力の質やスキルなどを発展させていった。


その中でも異世界人が次元を渡るときに宿すスキルや魔力はアンゴルモア人の常識外の能力であり

中でも勇者のステータスを持つ者は一人で戦局を覆(くつがえ)す程の力を持っている。


ただ勇者召喚は非常に条件が厳しく行なえるものも限定される

時折、迷い込む異世界人には殆ど勇者のステータスを持つ者はいない。

しかし平時に現れ強大化すれば人間側だけが栄えて行きつく先は審判なのだ。


よって魔王の出現こそが異世界召喚への合図となりその際にムー大陸は慌ただしくなる。

しかし旨く納めねばセレスティアの審判が下るように

ここムー大陸では勝つのは前提だが、どちらかが勝ち過ぎてはいけないのだ。

魔王を倒し魔族を弱体化し平穏に戻す事。。。


延々と繰り返される審判の中で、ふとセレスティアは虚しくなった。


審判の時に無情の光の中へ搔き消される魂を見ながら思ったのだ。


(ならば儂が地上に降りて直接見定めよう。。。)と


今から2000年前の審判を終えた時

地上にこの大神殿を出現させた。その時生き延びた魔人やエルフを直接、眷属(けんぞく)に進化させたのである。


その後(のち)、人類の最後の砦(とりで)となる大ムー聖堂を人の王に建てさせた。


セレスティアはその時代の皇帝に言った。


大神殿は人間の上に存在するがそれは人種(ひとのしゅ)の為ではなく

見守るだけの存在であり直接助けることはない。

人間が負けても魔族に支配権が移るだけであり其れもまた良しなのだ。


故に大神殿は如何なる人種であれ魔族であれ不可侵の地であることを理解せよ。

禁を犯した者への裁きは属する種が責を負うものと理解せよ。


争いが起きようと勝ち負けは統治者の責任であり民に責任なしである

支配者が移りそれでも苦しみと憎しみの連鎖が続く時

神龍セレスティアの審判によって全てが無に帰する。

それは統治者を放置してきた民の責任でありその時全てが責任を負う。


それが大ムー聖堂の教えとなっている。


元来、神龍はセレンも含めそれを当然と考えている


余談だが魔素濃度の高いアトランタルは特に顕著で力を持つものが旨くお納めねば神龍による審判は頻度が増す

王が交替し権力争いや民に不平不満が蔓延するとセレンの世界に煙が湧く

セレンは魔素濃度の高いエリアと精神空間がリンクしており審判の頻度は数百年毎と短い。

よってアトランタルでは緑の龍は、同じ緑色の竜ですら禁忌の象徴と魔王達からは恐れられている。


ムー大陸では大神殿が出来てから2000年の間、これまでセレスティアによる審判は一度も行われていない。

結果的に帝国全土の文化が発展し魔石や魔結晶を用いた錬金術も加速度的に発達した。


それは文字通りうまい具合に魔王の出現と共に勇者召喚が行われてきた事も一因にある。


数百年に一度のレベルだが丁度数年前にも勇者召喚が行われ3名の異世界人が召喚された。


しかしその召喚された勇者達が問題だった。


なんと


「真のラスボスは帝都のすぐ側の怪しい場所にいるのが定説です!隠し設定では常識なんです!」


「間違いなく、そこだーーーっ」と


何を考えたのか来て早々、人類不可侵のこの聖セレスティア大神殿に剣を向けたのだ


「何この子??アホの子?」


城の皇帝含め貴族達も目が点になり全員、頭が真っ白になったと後でソーラがセレスティアに報告した。


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