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魔神覚醒


「・・・・・・・ん、、、あぁ・・・」


目を開けると次元の狭間。椅子の上に元いた格好のままで目を覚ました」


時計塔を見ると6の月、30日の0時30分だった。


セレンさんの所に比べ倍ぐらいの日数が経っている計算だ。


神種には眠りは必要ないと言われたがその影響か体が酷くだるい。


神龍、、、あの世界でセレンさんに逢えた事でかなりの情報が入った。


しかし、ここが神にも介入困難な場所って。。。


周りを見ると確かに体育館程の広さだが


あのモンスター、ゴルゴンの個体から推測すると俺の身長も軽く100mはある事になる。


ならばこの広さはかなり広大な広さという事になる・・


「ほんとバケモンだな、、、いや魔神か。」


そういって姿見鏡みるとなんか顔の表情が人間っぽく雰囲気が変わっている


(なんか口が小さくなってない?)


二本の角は変な曲がり方が加わって、更に妙な模様みたいな溝(みぞ)が全体に広がっていた。


先端は透明感あるグレーっぽい色に変化している。


そしてやっぱりかぁ~と思ったが一対の翼が背中から生えていた


なんか目を覚ました瞬間に背中に違和感あったからまさかとは思ったが


例の蝙蝠みたいな奴である


ほんとドンドン魔神化していってるなw


「さて如何(どう)したものかな」


一番の課題はどうやって次元の狭間から脱出するかだが


第一条件は脱出するだけじゃ駄目という事


どうやってセレンさんのいる時間軸に戻るかだ。脱出よりもそっちの方が大事だ


目の前に出したままのサーチ画面にはこの星、アンゴルモアの景色が映されている。


一度この大地に介入した・・・恐らくここがセレンさんのいる時間軸だと思う。。。が


でもこの姿は不味(まず)いだろうなwww


セレンさんも擬人化出来ていた、俺も魔神ならそれくらいの能力はあるはず?


「亜空間収納か・・・」


現状・・・・一番使えそうなスキル。


ただ生物が入れない・・・・。


何らかのヒントをと思ってサーチで地上を見ていたが案の定、航空写真程度の表示までしかしない。。。


使えない!


それから俺は試行錯誤を繰り返したが変化は起きなかった。


結局、魔神となった自分の能力の開花に頼るしかないという結論にいたった。


ジタバタしても絶望的なほどに此処(ここ)には何もないのだ。


一応、物理化して出せる物は色々試したが魔神化した俺には何の役にも立たなかった。


そして無情にもあっという間に半年ほど過ぎていった。時計は12の月、29日。


冬だと思うが寒さはない、というかこの魔神の体に寒暖差は意味がない。


俺はあれから延々と瞑想を続けている


そのまま眠ればまたセレンさんの所へ行けるのかもと何度も試したが一度も変化は訪(おとず)れなかった


ほんと、ワケワカメである。


ここは魔素量が半端なく多いのだが魔神としての覚醒スピードには関係ないのか?


ひょっとして俺の神格が低いのでは?もともとなろうと思って魔神になれたわけではない。。。


不安になるとネガティブ感が増してドンドン焦(あせ)りが募(つの)っていく。。。(´・ω・`)


全身を廻(めぐ)る魔素を感じて気を思うままに操って擬人化しようと17歳の俺をイメージするのだが

この体を小さくイメージしようとすると眩暈(めまい)と立ち眩みが襲って集中力が途切れるのだ。

何度試しても成功しない、、、情けない。。。


だが


更に3か月が過ぎた時、変化は突然おきた。


ピシィイイイイイイイイイイイイイイイイィィィィィイーーーーーーーーーーーー!!


瞑想中に閉じた眼の奥で意識が、まるでガラスが砕け散る様に破壊された感覚に襲われた。


パチッと目を開けると薄暗さ残る世界だ。


しかしこの空間にこんな暗さは存在しない。


「 ・・・・! あぁ、そうか。。。」


俺が目を向けると膜のような正面の皮膚が弾け消えた。


一歩一歩、歩いて外を出る


振り向くと巨大な魔神、自分の顔がある。


どうやら眉間にあったホクロの中から出てきたようだ。


俺は高さ100mは有ろうかという空中を当たり前の様に歩いていた。


落ちる事は無い。もともとこの空間は俺が作り出したものだ


重力も自分の意識が認識して作用していただけに過ぎない。


此処では俺が中心。。。どうやら魔神として一歩覚醒したようだ。


人間の意識では処理できない情報量が内と外から流れ込んでいる


しかし俺の心は鎮(しず)まったまま深く深く落ち着いた状態にある。


まるで世界全てが消滅しても自分には関係ないといった傍若無人ともいえる思考


情報の蓄積と共に自分にとって不要なもの一切に興味がなくなるような覇道の状態。


これが魔神の思考というものだろうか?


俺は空中をフッと飛んで姿見鏡の前に来た


俺はセレンさんの所にいた昔の自分、17歳当時のサイズと姿、肌も人間と一緒だ。


学生服に当時の顔


しかし顔から若干幼さが消えたような印象なのは魔神覚醒したからか?


髪はサイドバックの当時の姿ではなく魔神の俺に近い、ライオンの様な感じにバックに流し鬣(たてがみ)の様な感じだ


それに頭の両側に魔神と同じく角が生えている、、、まぁこれはしょうがないか。。。


場合によっては認識阻害など色々やり方はある。


ふと目をやると魔神の俺の前方にはバカでかいサーチ画面がそのままあった。


パチッと指を鳴らしその画面自体を消し去った。


魔人覚醒した俺にサーチ画面はいらない


セレンさんが自分の記憶を見せたのと一緒だ


そしてアンゴルモアの地表を意識の中でサーチしたがこれまで見れなかった理由が分かった


見れないのではなく始めから存在しないのだ。。。


いや存在しすぎるという方が正しいか


此処は次元の狭間だ


此処から見える世界では無数の何千何万といった時間軸が地表では交叉(こうさ)し重なり合って展開されている。。


あのゴルゴンに襲われていた人間達は無数にある内の一つの時間軸で起きていた事象という事だ。


確かに次元の狭間だな。。。。


俺は意識を広げ時空間の全体像をさらに遠くから観察する。


「神々の干渉すら困難な場所、、、か」


確かにこれが好き勝手暴走始めたら手に負えないだろうな。。。


そうやって見ているうちに一つの並行世界に俺の想念が引き付けられる


そこは・・・地球


驚くことにあれから殆ど時間が経ってないようだ


朝になっている


濛々(もうもう)と煙が立ち上るガソリンスタンドとそこに群がる警察や消防などで道路が寸断されている


マスコミなどの報道陣がカメラやを構えキャスターがマイクもって慌ただしく動いている。


テレビでは俺の写真が公開され行方不明者扱いだったり重要参考人として報道されたりと一斉に騒がれているようだ。


それを見て俺はただ懐かしいと思う事しか思わなかった。他には何の感情も湧かない。


{この時の俺は端から興味も失せていた、ほっとけば勝手に自滅する姿しか見えなかった。。。}


俺はサーチをやめ次の作業に移る。


ストンと床面まで降りる。


見上げると大魔神の姿は恐ろしいほどに巨大さが際立ったwww(まるで巨大なビルである)


俺は右手を前にあげドアを創造する


古い中世風の趣(おもむき)あるドアだ。。。(こういうのは形から入るのが基本だw)


覚醒前は色々思考が堂々巡りを繰り返していたが


何の事は無い、魔神としての自分には初めからパーソナルスペースが備わっていたのだ。


神龍のセレンさんが精神世界の中にいるのと同じである。


別の時間軸やパラレル世界にも恐らく俺の様な魔神種が存在するのだろう。


俺は最もイメージしやすい自分がメインで過ごしていた自室をイメージする


セレンさんの世界に具現化した奴だ。


ドアノブを握った手が眩(まぶし)い光に包まれ発光する、、


大量の魔素が自分の内から放出されていく。


凡(およそ)そ3分程で手の光が消えた。


ドアを開けるとそこには自分が暮らしていた6畳の部屋、設備もそのままに再現されている。


窓の外は真っ白な世界、、、と思ったが何故か景色表示はそのまま地球の現在の自分の部屋とリンクをしている。


騒がしくバタバタと報道陣が騒いでいる。


正直、ウザい。。。俺は窓に手を翳(かざ)しリンク場所の変更を試した。


印象に残っているプルケリマの山頂の景色が頭に浮かんだ。。。


そして窓の外に澄み渡る山頂の景色が広がる、ナカナカである。


そこでハッとした。。。


(あれリンクできるじゃん!)


セレンさんは次元の狭間とは空間を繋げられないと言っていたが。。。


この能力って魔神種の権能なのか!?


いや・・・セレンさんの精神世界とのリンクが出来ないって意味なのか?


俺が作り上げたドアは本来ある部屋のドアの位置ではなく何もなかった壁に出来ていた。


当然このドアの外は次元の狭間空間である


まず対処すべきは魔神の巨体だ。


今の覚醒した自分が魔神本体と思いたいが分体である可能性も否定できない。


ならば本来の魔神体を確保しておかなければまた引き戻されるってオチは容易に想像できる。


「あぁそうか。」


幸いな事にこのドアを展開したのは魔神体の目の前だ


俺はその魔神体を取り込む範囲でドアの表側に向け内側から亜空間を展開させた


要はアイテムボックス化したのである。


最初、内と外が逆になる形になるが魔神体ごと空間自体を強引に亜空間に取り込んだのだ。


アイテムボックスに生物は入れられない。


俺が作るこの空間は厳密にいえばアイテムボックスとは言えないのかもしれない。


結果、ポイント的には次元の狭間のままだろうが部屋自体は次元の狭間からリンクが外れた結果となった。


もはや外が次元の狭間だろうが宇宙の果てだろうが関係ない。


ここが自分のパーソナルスペースである、それだけで充分だ。



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