神龍セレン4
神龍を始めとする神種については神の概念が地球とは違うらしい。
地球で云う神、日本でも八百万の神が古くから民間でも信仰されているが
人間が神格化されて神となったケースや神話から言い伝えられるケース
世界では神は寧ろ感情が豊かで神同士の争いや神の意志による神罰
そして天使や神に敵対する悪魔等の存在、その概念もこっちでは異なるようである。
此処では神と名の付く種族は絶対的な力であり、創造主の力の一片であると考えられている。
それ故、地上の人間や魔人などとの関りもそれほど多くなく神龍は天に叛いた歪な繁栄が続くと齎される
抗う事の許されない天災という位置づけらしい。
だが神龍からしてみれば地上から沸き立つ波長が嫌な煙を生み出し天界を汚すようになるのだとか。
よく意味が分からないのだが人が増えればエゴや傲慢とかが増大するあれの事なのかなと思った。。。
そして無意識にこのセレンさんの世界に迷い込んだ魔神としての俺は
神格的にはセレンさんと同格らしく
あの地上の審判も俺には同様の災難を与える力もあるだろうって事だ。ガクブルである。
んで何とかここに居られないかという問いに対する答えは不可能ではないらしい。
神種が同じ神種に宿ったり同一化したりする方法が過去に亜神間では何度かあったそうだ。
「だったら、、、」
と、言いかけたがセレンさんの顔が露骨に赤くなったのを見て
それアカン奴やと、即座に想像してしまって俺も言葉に詰まってそれ以上を言うのは止めた。
ちょっと空間を気まずい空気が満たして静まってしまった。
ただ言うほど簡単ではないらしく場合によっては片方の神の意志が消滅するケースや
同化によって別の一つの神格になるケース。
旨く行けば互いが交互に存在するケースとしてどんなに離れていても異空間だろうが別次元だろうが
交互に呼びあえるらしいのだが。。。
リスクは神としての消滅の可能性もあるという話だ。
俺はそれでも、このまま一人になるぐらいだったらセレンさんの中で消滅しても何も問題ないと思った
しかし、ここで俺のまずあり得ない想像力が働く、
(もし俺の存在だけ残ってセレンさんが消滅してしまたら。。。)
それは地獄より辛い事、、、
俺は髪をぐしゃぐしゃと搔きむしりそのままテーブルに額をゴンゴンと何度かぶつけた。。。
そんな俺をキョトンと見ているセレンさんが可愛い。。。
こんな神龍様に危険な賭けを言い出すわけにはいかないだろう。
例え魔神となっても俺は男なんだ、女性を危険に晒すわけにはいかない。
しかし、、、どうすれば。。
(考えろ、今考えないでいつ考えるんだ!!)
・・・時間は無情に過ぎていく。
(この世界で、異世界、精神世界・・・)
(ん?)
「異世界なら時間操作や時空間スキルとか亜空間収納とかいろいろあるんじゃ?」
しかし
「そのようなスキルもありますが世界の理に反する力には比例する副作用があります」
「亜空間収納など些細な個別のスキルなら問題ないんだけど・・・」
「時空間そのものに直接干渉する創造の力は次元そのものに歪が生じ、どの様な次元の破壊が起こるか想定出来ません」
「もし次元が暴走を始めたらその次元そのものを完全に無に帰するしか方法はありません、時間回帰すら不可能なのす」
セレンさんが寂しそうに冷たい口調で言った
(過去に何かあったんだろうか?)
(あれ?)
だがハッと違和感を覚えた。
ここはセレンさんの精神世界だ
神龍が存在するに相応しい荘厳とした世界なのだが。
この俺の部屋、セレンさんに言われるまま創造して物質化したこの部屋
ここにポツンとあって不自然極まりないのだ。
何故かテレビやDVDも見れる、、電気は???
窓の外には真っ白な雲海と澄み渡った青空、それだけしか見えない
音も殆どない、時折意識すれば風が流れる音が微かに聞こえるだけの世界
この世界に自分の部屋が存在している。これってかなり異常なのでは。
「セレンさん、俺が帰ったらこの部屋も消えちゃうの?」
ハッとしたような目でジロっと見つめられる
「消しちゃだめだよ!せっかく物質化してるんだから。」
は~い(;^ω^)コワイゾ
「どうやらこの部屋はそのまま残るらしい」
「俺は入り口のドアに目を向ける、開ければ何もない眼下に雲海の広がる世界だ」
「・・・・」
「この部屋と次元の狭間をドアで繋げようと考えてるなら、無理だから。」
ハイ、セレンさんが先に結論を言いました。
(;一_一)
「・・・読むね」ボソ
「そりゃ神龍様だし~表層で考えてる事くらい解るよw」クスッ
何か普通に心読まれまくりですよww
ふと思ってセレンさんへの想いも読まれてるのかなとセレンさんの顔見つめてみた。
セレンさんは咄嗟に視線から逃げるように顔をテレビにむけた
(すみません可愛すぎます。。(≧ω≦)
でも。。。
「亜空間収納はささいな物なんだ?」
ふと違和感を覚えた言葉だった。
「人の種の個別のスペース位なら魔石を介してアイテム化する収納ボックスも普通に流通してますよ」
「えっ、それってかなり便利なアイテムテムですよね、地球じゃ考えられない」
といいつつ某猫型ロボットの4次元ポ〇ットがすぐに頭に浮かんだ。。。ショウワッテ?、、ウルチャイ_(┐「ε:)_w
「・・・・」
なんかセレンさんが生暖かい視線を横目で向けている、ここはスルーだ。。。
「スキルで収納ボックスを持ってる者も居ますよ、人よりも亜人種に多いですが」
「魔石の質やスキル持つ人のレベルで容量は大きく変わりますが」
「なるほど、そういうスキルやアイテムボックスで使用される異空間いや、亜空間ぐらいなら次元には影響ないと?」
「えぇ、次元に影響及ぼすレベルの時空間魔法は規模が違うんで殆ど心配いらないんですけど
ケーシンのような魔神種から時空間魔法という言葉が出たから心配しただけで。。。」
セレンさんはバツが悪そうに答えた
「いえ教えて貰って良かったです、何も知らず手遅れになったら救われない(^^ゞ汗」
(しかし魔神となってる本体ならばこの部屋程度なら次元の狭間にも同じものを出せるのではないのか?)
(あの場所でも椅子や鏡など物質化はできた・・・)
(問題は俺の知識では亜空間には生き物は入らないって事だが・・)
「あの、、アイテムボックスの中に・・・」
「入れません」
即答ありがとうございます(;一_一)
(いやまて、じゃあここはどこなんだ?)
(セレンさんの精神世界?)
(魔神化してる本体なら同じような世界を俺も作り出せるんじゃないのか?)
「魔神の俺ならセレンさんのようなこの精神世界を作れませんか」
「此処は私と一緒に誕生した空間です、作るというよりこの精神世界そのものが私でもあるのです」
セレンさんはなんか寂しそうにいった。
「駄目かぁ~。。。次元の狭間でも同じ部屋作ったら部屋同士を繋げられるかと考えたんだけど」
「生命体が入れないんじゃ意味ですよね。。。」
「収納ボックスと精神世界では、そ・・・」
ん?!なんだ・・・
その時、急即に睡魔が襲ってきた
「やバイ、、、これハ・・・!!」
ケーシン!
セレンさんが立ち上がってダダッと後ろから抱き着いてきた感触があった
薄れゆく意識の中で最後に
「・・・・マッテル・・ラ・」
なんか嬉しいこと言ってくれてるなぁ~~
俺は・・・幸福感に包まれたまま深く深く眠りに落ちていった。。。。




