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送別会

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閑話休題

****************************

【 52歳 】 ※3年前


私は鷹搭蛍真(たかとうけいしん)、肩書はとある企業の製造部の課長。


まぁ何処にでもいる中堅企業の管理職である。。。


いや、、、だったというのが正しいか。


居酒屋 WITH


[株式会社 高虎化学 様 貸し切り 19時~]


店頭に看板が掲げられている。


私の退職に伴う送別会が開かれていた。


課内から30名ほどの参加者、和やかな雰囲気が中から伝わっている。


「これまでお世話になりました~、どぅぞ鷹搭さん」


そういって私の隣でグラスにビールを注ぐ宮野君。。主任である。


「ありがとね、後はまかせるよ宮野君、きみは出来る人間だ~安心しているよ。。。ふふふw」


「またぁ~プレッシャー掛けないでくださいよw」


照れ笑いで返してくる彼は私が班長時代から主任になる頃まで同じ班で頑張てくれた人物だ


筋肉質の体つきの反面、性格のマジメさと器用さが目立つ人柄で安心して仕事を任せられた。


引継ぎも完了している まぁ彼なら私が居なくなっても大丈夫だろう。


(・・・なんて、会社を去る私にはもう関係ないか。。。)


「まだ50歳でこれからなのに独立なんて勿体ないっす~折角、課長まで出世したのに~」


ははは、、、


和気あいあいと過ぎる時間


「羨ましすぎるっす~www」


若干不満そうな顔をしてそう呟く宮野君に愛想笑いを返した。


グラスを傾けながら頭の中はこれまでを振り返って回想している。



ーーーーーーー


高校卒業後そのまま入ったこの会社で現場からの叩き上げで課長までなった。


入社間もなく辞令が出て10年間、都心近郊の社員寮に入り研修と技術習得を兼ねて仕事漬けで過ごした。


それこそ現場では汗まみれになり残業漬けな日々が続き寮に帰るのは日付が代わってからが常だった。


今ならブラック企業と笑われる所だが昔はそれが普通だったのだ


不便に感じることはあったが充実はしていた。


そして技術もある程度習得して地元工場に帰ってきたのだ...が


自宅周辺の環境は変わっていた。


誰だって自分の置かれた環境や立ち位置に不満や悩みを持っているものだ。


私もそんな例外ではなかった。


実家近くの田んぼが埋め立てられて何もなかったところに

大型チェーンのガソリンスタンドが建てられていた。


そこに地元や地域周辺のヤンキーや暴走族が複数従業員として入り込み、溜まり場と化していたのだ。


斜め向かいには消防団の分団倉庫があるが、団員も地元の若いDQNが口コミで入っている。

そこと相まって目の前の広い敷地が駐車場となっていた。

さらに実家正面には四方向向けのバカでかい防災無線が設置され耳を劈(つんざ)くほどの

大音量で定時に時報代わりの音楽を流す。

いろんな要素が絡み合ってカオスな環境へと変貌していた。


営業時間中は普通のガソリンスタンドと何ら変わらないのだが

閉店後の広い駐車場はヤンキーやらDQN達の溜まり場と化し

車のアイドリングの嫌な振動が延々周辺に響きDQN達の奇声が飛び交った


連中の仲間内、先輩後輩の伝手で集まって、溜まり場は20年程カオスな宴の地となった。

田舎では有力な繋がりのあるチェーン店だけに苦情を言えるものは誰もいない。

まぁ中には自分達の子供が勤めてる例もあるのだろう。


私は会社では交替勤務となり現場作業に明け暮れ、極力それらから遠ざかっていたが、

深夜、我が家まで響く騒音に何度となく警察に通報した。


警「・・・わかりました、今から向かいます。危険ですので絶対出向かわないよう願います」


「はい、早くお願いします!今も騒いでるんですよ、深夜で騒音も五月蠅いです!」


切迫したやり取りが携帯から行われた。


一軒家で周りは民家が少ないからスタンド駐車場は私の家以外からは見辛い。


警察は事件でない案件にはあまり積極的に動く事はなかった。


市内の警察署から我が家まで4kくらいの距離、信号も一つしかないが通報して到着まで30分かかっていた

自分で車を走らせれば普通に5分程度でつく距離なのに。。。


不思議と通報するとパトカーが来る前に20分もすれば

彼らは騒ぐだけ騒いで示し合わせたように解散していく。


ガソリンスタンドにも直接出向いて所長に改善を求めたこともある

勿論、危ない連中がいない時を見計らってだ。


その時は「分かりました」とだけ返事をもらうが

「アルバイトが騒いでるだけですよ~」

と常套句(じょうとうく)を言われるだけであった。


そこに勤めてる輩(やから)は雰囲気から見てもヤンキー然としたものだった

警察はヤンキーや暴走族相手には持ちつ持たれつの面があるのではないかと疑問が生じていった。


平成時代、地方の一部では道徳や治安は着実に廃(すた)れていった。

道行く歩行者や自転車の通行区分さへ昔のような常識が通用しない。

昭和世代から見れば自由の履き違い甚(はなは)だしいと思うが、、、

まぁ古臭いオヤジのボヤキとしか受け取られないのだろう。


ここは私が生まれ育った故郷だ。両親や兄弟と生活した思い出が詰まっている。

学生時代の自然の豊かさは私の誇りでもあった。

田んぼの用水路の隙間にウナギが取れていた、今では笑い話にすらなりそうだ。


地元に帰ってきて変わり果てた環境


私は極力関わりを持たず仕事に生活範囲を求めた。


警察に相談しても何ら改善はされず失望感だけが募る。

故に早々に結婚など諦めざるを得なかった。

見た目だけなら普通に好青年とみられていた私は、自然とそれに応えるような生活態度になっていく。

帰ってきてからは結婚はまだなの?と周りからはせかされていた時期が。。。そう


そんな時期が私にもありました・・・(ΦωΦ)、、、で、あるw


良い人いたらな~などと淡い気持ちでいたのでは相手は見つからない。

自宅周りが不良の溜まり場で改善されることも無い。

危なくて彼女すら家に呼べない状態だ、どうしようもない。


休日家に居ると家中に響くアイドリングやカーコンポから流れてくる重低音で

気持ち悪くなり逃げるように出かけてはパチンコ店に入り浸るようになっていった。


(  何故だ!  )


~人間50年も生きてると様々な矛盾に不満が溜まってくる~


理不尽な日常に物言えぬ怒りは解消されぬまま蓄積されていくのだ


日本は法治国家である

それは国民が法律で守られているという事ではない。

法律で守られる権利があるという事だ。

法律には権利を主張しないものを守る義務はない。


しかし権利を主張しても守ってもらえないならどうすれば良いのだ?


弁護士が跋扈(ばっこ)し案件次第で憲法解釈に温度差が出る。


地方に根付いた伝統、古くからの常識や良心は法律の前では意味を為さない


表に出てくる権力、出てこない権力。。。政治家 官僚 マスコミ 暴力団 等々、、、、。


何時の時代も法律は権力者によって大衆を都合よく支配する道具に過ぎない。


所詮(しょせん)人間、猿山の猿だ、武力のない正義など存在しない。


正義は勝った方が決めるのが歴史だ。


人権と平等。耳障りの言い奇麗ごとが正義と言わんばかりに洗脳された社会。


誰も人の自由を侵害できないって事なのだろうが伴うべき責任はどうなってるのか


特定できても危険人物を理由もなく拘束できない。当たり前だ。


日本には銃刀法がある、いざと云う時ですら武装して対峙することは法律上許されていない。


自分を殺そうとする敵に対して護身の為に相手を殺したり怪我させたら罰せられるのだ。


正当防衛など、どう証明すればいいのだ?過剰防衛と見られれば終わりである。


結果的に殺されるか被害にあって初めて警察が動く。


警察官も万能ではない、冤罪だって問題視される時代なのだ。、


要は人殺しになりたくなければ逃げるか無理なら黙って殺されろって事だ。


世間に後ろ指さされたくなければ察っしろという事。



暴走族やヤンキーの中には暴力団がバックにあるケースも多い


いろんな思惑で目に見えぬ住みわけが完了している


こんな社会で「生きる」という事は知識での武装は絶対必要となってくるのを自覚せねばなるまい。



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