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第六十九話 それぞれの冬〜オリヴィア編



「お母様、ただいま戻りました!」




明るい声が屋敷に響く。


冬季休暇を迎え、オリヴィアは久しぶりに家族と過ごす時間を楽しんでいた。




「おかえりなさい、オリヴィア。」


母は優しく微笑み、温かな紅茶を勧める。


暖炉の前には父も座り、新聞から顔を上げた。




「学園生活はどうだ?」


「とっても楽しいです!」


迷いなく答えると、両親は顔を見合わせて笑みを浮かべた。


「お友達もたくさんできました!」


「まあ、それは良かったわ。」


「リリアーナ様という、とても素敵な方がいらっしゃるんです。最初は少し緊張していたんですけど、とても優しくて……。」


話し始めると止まらない。


エリアスのこと。


セレナのこと。


フィンやセドリック、ヴィンセントのこと。


学園での出来事を夢中になって話す娘を、両親は微笑ましそうに見守っていた。


「オリヴィア。」


父が穏やかな声で口を開く。


「良い出会いに恵まれたようだな。」


「はい!」


その返事は、冬の陽だまりのように明るかった。


家族と囲む温かな時間。


それもまた、オリヴィアにとって大切な冬の思い出だった。

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