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Soul Keeper(s)  作者: HalTo


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2話 兎の昇り坂

初めまして、HalToと申します。

過去に投稿した4話~5話を再編したものになります。

よろしくお願いします。

「相手してやるぜ。」

喪介は言う。

「やっと勝負する気になったかぁ……!俺とこの『ライデンシャフト』がいればァ……テメーの消える(・・・)パンチはもう当たらないぜぇ!!」

己のミタマを指さし、自信満々に叫ぶ。

消える(・・・)……?」

喪介は首を傾げ、言う。

「覚えてねぇのかァ!?2週間前!テメーがぁ!俺をォ……殴ったときの話だよ!!!!!!!」

「許せねぇ…爆熱(ばくねつ)!!!」

ミタマが地面を殴ると喪介の足元が爆発した。

喪介は……跳んでいた。2mは優に超えるだろうか。

「ふぅー、あぶねぇ。」

「跳んだ……。」

「何ィ!?」

驚く橘と本田。

「こういう能力……ね。」

「ならこれならどうだぁ!熱飛沫ねつしぶき!!」

地面を掻き、溶けた地面をつかみ、喪介の方へまき散らした。

空中で石の弾へと変わる。

「喪介ェ!避けろォ!」

橘は必死に叫ぶ。

「ふんッ!!」

その時、喪介の2倍以上はあろう、ウサギに似たミタマが石弾を弾く。

その身は金色(こんじき)に輝いていた。

「なッ……!!」

ウサギのミタマはその身に重なるように姿を消した。

「お前さ……下手だな?」

「は?」

本田は呆気にとられる。

その時

「?!」

前方にいたミタマごと殴られていた。

「がはぁっ!」

「速い!これが……喪介の!」

喪介は一瞬にして距離を詰めていた。

「ぐう……舐めるなよ!!」

本田は立ち上がり、さらに熱気を放つ。

「うっ、あちい!!」

「近づけないだろうが!!!『ライデンシャフト』ォ!!!」

本田のミタマが拳を振るう。

「ハッ!」

電信柱に直撃し、ジュワッと溶けだす。

「遅ぇよ。」

「まだまだァ!!!!」

本田のミタマが攻撃し、喪介が素早くかわす。

周囲は穴だらけになっていた。

「ハァ、ハァ……。」

「いい加減観念しやがれ!!!」

喪介は息を吸う。

「ああ……もう終わりだ。オラッ!」 

足元にある消火栓を蹴飛ばした。

「「!!!」」

大量の水が辺り一帯に噴き出した。

瞬間、水が水蒸気へと変わり、爆発する!

「うおおおお!!」

濃霧が周囲を覆った。

「どこ行きやがった!!クソガキィ!!」

「ここだぜ。」

刹那、金色の拳が本田の身体に鈍い衝撃を与える。

「ぐはっ!」

「はあああああ!!!!!黄金の月兎拳ゴールデン・ラビットパンチッ!」

「はぁっ!チクショウ!!!これなら!!熱体(ねったい)ィ!」

本田の体は赤黒くなり蒸気と熱気を発する。

「おりゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

目にも止まらぬスピードで繰り出される伸びる(・・・)黄金のパンチは本田の体に確実にダメージを与えていく。

「何……だ……とおおおォ!?!??」

Get the(とっとと) hell out!(失せな!)

「グハァッ!!」




次第に霧が晴れてくる。

本田は倒れ込んでいた。

「すげぇ……やるじゃねぇか、喪介。」

「はあ……はぁ……橘さん、ありがとう……あんたがいないと倒せなかっ……た……。」

喪介はそのまま倒れた。

「うおっと、……寝てやがる。よっぽど疲れたんだな。」

本田の方へ目をやる。

「まさか……死んじゃいねぇだろうな?まあとにかく……」

周囲はボロボロだ。

「長居は無用だな。」

橘は喪介を抱え、家路についた。




「……なんだこの有様は。」

巨大な鎚がキラリと光った。




「ん、あ……橘さ……」

「お父さん!?誰よこいつ!年頃の娘がいるってのになんでこんな素性の知れない男の身元を引き受けたわけ!?」

目覚めると、年齢は喪介とさほど変わらないであろう娘が橘に対し、怒鳴りつけていた。

「すまねぇすまねぇ、まあ放っておけなくってな。」

謝る橘。

「すまないじゃすまないわよ……ったく。」

飽きれる娘。

「あ、目覚めたか、喪介。いきなりすまないな。」

「こいつの名は「橘 茉由まゆ」。俺の娘だ。」

娘を指さし言う。

「……よろしく!」

手を差し出す茉由。

「……よろしく。」

応える様に握手をする喪介。

「まあー、挨拶もこれぐらいにして、晩飯にしようぜ。」

橘は言った。


夕食後。

「ふー、食ったぁ。」

「腹いっぱいになってくれてよかったよ。」

「じゃあ私、お風呂入ってくるから。」

茉由が席を立つ。

「……覗かないでね!」

部屋を去る茉由。

「おい、まさかとは思うが……。」

「……ああ、茉由はミタマ使いじゃない。」

「……ところで、だ。喪介。お前のあのミタマ……どんな能力なんだ?もう一回見せてほしい。」

「……いいぞ?」

そう言うと、喪介の背後から喪介と同じぐらいのサイズのウサギに似たミタマが出てきた。

「あれ?お前のミタマ、こんなに小さかったか?しかも色も赤じゃなくて黄金に光ってたし……。」

「うーん。その時必死だったからか……。」

2人の疑問は募るばかりだった。

それもそのはず、本田と戦った時とサイズ感や色、迫力まで違うからだ。

「腕は?あの伸びる(・・・)パンチ。」

「あれか、ハァッ!」

ミタマが空中を殴る。

「速度も威力もかなり弱まったパンチだな。何より伸び(・・)ない……。」

橘が首をかしげる。

「……あ、ところで名前は?」

「名前?」

「ああ、そのミタマの名前だ。物事には輪郭が必要だからな。」

ウサギのミタマを指さし答える。

「輪郭……ね。」

「そうだ。簡単に言えば能力の制御のためだ。輪郭のないものを扱うのは難しい。」

「なるほど……。」

橘は続ける。

「まあそう難しく考えるな。思い浮かんだ言葉で十分だ。」

「じゃあ……これはどうかな。」

喪介は深呼吸をした。

「『モナ・リヒト』。」

3話(旧6話)に続きます。

感想など楽しみにしてます。

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