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異世界ダンジョンつくります!  作者: 桜ジョー


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第48話 スキル『施工管理』発動

「誰が本物で誰が偽物か分からない〜〜〜ッ!?」


 本物と偽物が入り乱れて大パニックに陥るプレハブ社内。


 だが、サクラは不敵にニヤリと笑うと、ピンクのヘルメットを深く被り直した。


「ふん、愚かな偽物どもめ……! この世界で私だけに与えられた、誰も絶対に真似できないスキルを忘れたの!?」


 サクラ社長がバインダーを天空へ掲げ、朗々と叫ぶ!


「スキル発動!——【施工管理】!」


 ズバァァァァァンッ!!


 サクラ社長の周囲から、青く輝くグリッド線と空間図面が放射状に広がった!


 それは構造物の強度や欠陥を一瞬で透過・分析する、サクラ社長だけの超絶チート能力!


「空間投影・構造可視化(構造スキャン)ッ!!」


 サクラ社長が指を鳴らした瞬間、空間上に社内にいた全員の「体内構造」が青いホログラムとなって浮かび上がった!


「な、なんだこれはーーーッ!? 体の中が丸見えだぞ!?」


「社長、裸が、裸が!」


「キャー!バカなのー!スケスケよーーー!」


「サクラ社長、これはやりすぎでは?」


 社員の叫びも何のその!サクラは【施工管理】のパワーをフルスロットルにした!


 本物の社員たちの体内には、骨や筋肉、血管がそのまま投影されている。


 しかし——偽物たちの体内には、細密な魔導歯車、複雑な配線、そして妖しく明滅するコアがバッチリと空間に浮かび上がっていた!


「内部構造(メカ構造)完全露出!! 偽物は全員そのカラクリボディよッ!!」


「スケスケでバレバレだぁー!」


「バレたらおしまいだーッ! 本物を消せーッ!」


 開き直ったアンドロイド軍団が一斉に襲いかかる!


 だが、自分の偽物が一目瞭然となった本物社員たちの怒りが爆発した!


「よくも僕のフリをして『頼りなさそうだから本物』とか言ったなーーーッ!!」


 勇者佐藤 vs 偽佐藤!


 本物佐藤が聖剣の柄で、偽佐藤のメタリックな顎をブン殴り、取っ組み合いの喧嘩へ!


「ワシのダンディなヒゲをニセモノにするなぁぁぁッ!」


 ゴルドン vs 偽ゴルドン!


 ドワーフの現場監督ゴルドンが、ツルハシで偽ゴルドンの金属の頭をドコンと叩きのめす!


「私を模倣するなど万死に値する!!」


 ヴァルキリー vs 偽ヴァルキリー!


 ヴァルキリーの剣が、冒険者ギャルドの制服を着た偽ヴァルキリーを真っ二つに一閃!


(なぜ私の服装だけギャルなのだ!黒歴史を消し去ってやる!)


「バカなのーっ!? 私の可愛さは機械なんかじゃ再現できないのよバカなのーっ!!」


 エルザ vs 偽エルザ!


 エルザが開発用リモコンのアンテナで偽エルザの目ン玉(レンズ)を突っつく!


そして——!


「私の会社を乗っ取ろうなんて、100万年早いのよーーー!」


 本物サクラ vs 偽サクラ!


 本物サクラが胸ぐらを掴み、バインダーで偽サクラのチェーンソー腕を叩き折り、馬乗りになって怒涛の拳を打ち叩き込む!


「社長が一番強ぇ!」「さすが魔王様!」


 チートスキルによる完全露呈と、本物たちの怒りの怒涛ラッシュにより、偽物アンドロイド軍団はものの数分で全員ただの金属パーツへと成り果てたのだった!


 ガシャーン……コロコロ……。


 静まり返る社内。


 転がるギアや配線の残骸を見下ろし、社員たちはぜぇぜぇと息を整えた。


「ふぅ……なんとか収拾がついたわね」


 本物サクラが額の汗を拭い、ピンクのヘルメットを被り直す。


「サクラ社長……疑って本当にすみませんでした! やっぱり理不尽でスパルタな本物のサクラさんが一番です!」


 佐藤が涙を流して謝罪すると、サクラ社長は「当たり前でしょ!」と不敵に笑った。


 だが——壊れた偽サクラの胸のコアを検分していたエルザが、深刻な顔で声を上げた。


「……サクラ、これを見て。ただのカラクリじゃないわ。この人造アンドロイドのコア、古代の禁止魔導と最新のAI技術が組み合わされてる……」


「えっ……?」


 偽サクラの壊れた目から、赤黒いノイズ混じりのホログラム映像が空間に投影された。


 そこに映し出されたのは、黒いローブを纏った謎の人物と、不気味な蛇のマーク。


『……ふはは、流石だなソメイ・ラ・サクラ。だが刺客は偽サクラだけではない。我ら【闇の魔導結社・ヴェノム】は、異世界中のあらゆる産業を人造アンドロイドで置き換え、世界を裏から支配する……! サクラ迷宮建設よ、我らの計画を阻む者は抹殺する……!』


 プツンッ……。


 映像が途切れ、静寂が訪れる。


「一体どこの誰がこんなことを……!?」


「闇の秘密組織……ヴェノム……!?」


 息を呑む社員たち。


 しかし、サクラは恐怖するどころか、ニヤリと口元を吊り上げ、バインダーを力強く叩いた!


「ふん……闇の秘密組織? 異世界支配? 冗談じゃないわ!!」


 サクラの目が、圧倒的な現場魂で燃え上がる!


「我が社の技術を勝手にパクリ、社員を偽物とすり替え、プレハブ社屋を荒らした罪……損害賠償金として十億ゴールド請求してやるわよーーー!」


「そっちの戦い!?」


 偽物騒動は無事に収拾!


 だが、サクラ迷宮建設の次なる相手は、異世界を裏から操る不気味な『闇の秘密組織』!


 会社と誇り(と巨額の損害賠償金)をかけた、サクラ社長たちの新たな大冒険が今、幕を開ける!


(『いせダン』第48話・了/ 新章・闇の秘密組織編へ続く!)

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