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ガルエンヴィ  作者: 夢物語
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第四話 イージスカーテン

レイスの部隊の前にル反ェンが立ちはだかる。



「俺に喧嘩を売ったことを後悔させてやる!」



「?何の事か分からないがあなたにはここで沈んでもらう!」



ルウェンから距離を取り、機体に無数の穴が空くと小さな玉が現れレイスの周囲を飛び交う。



「そんな物で戦う気か?笑わせる!」



レイスへ突進するがあと少しの所で小さな玉から放たれたビームを受けてしまうルウェン。



「ぐぐっ!」



「まるで猪ですね」



「なめるなよ!」



爆煙の中からルウェンがレイスへ体当たりを仕掛け、吹き飛ばされるレイス。



「くっ、無傷…図体がでかい分装甲も分厚いということですか…なら」



レイスが右手を掲げると、小さな玉が複数個ずつくっつき機体の前方へ盾のように集まる。



「集まった所で意味はない!」



ルウェンはレイスへ殴り掛かるが、先程よりも強力なビームが襲う。



「束ねた分、威力が増したか!」



離れるルウェンを小さな玉が追撃する。



「接近戦ではあなたに分がありますが、遠距離なら負けはしない!」



小さな玉の攻撃をかわし続けるが機体の大きさが仇となり、徐々に当たり始めるルウェン。



「このままでは…」



その時、ルウェンは完全に囲まれ身動きが取れなくなる。



「しまっ」



「沈め!」



一斉にビームが放たれ死を覚悟したルウェンを鏡が覆いビームを跳ね返す。



「弾かれた!?」



「なんだ?」



ルウェンを覆っていた鏡がバラバラになり盾へと形を変え、後方に現れた機体の元へ戻る。



「間に合った」



「スヴェルか!」



ライフルでレイスを遠ざけながらルウェンへ近付くスヴェル。



「全く無茶をする。

正式な侵攻作戦にすり替えるのは苦労したぞ」



「すまん…」



「ま、ここであなたを失うわけにもいかないからな。

まずはあいつを片付けよう」



「拡散じゃなく反射…メテオレイドで出来ているということ。

面白い!新型の実力試さしてもらう!」



双方が近付こうとした瞬間、戦場にまばゆい閃光が走り両軍の戦艦を撃ち抜く。



「これは!?」



「アンノウンか!」



「僕は本当に運がいい!」



シヴァルードと接続を解除しラウドが戦場に現れた。



「新型は…一機増えたか。

爺さん雑魚は任せる」



「了解した!」



「さて、どう相手するかな?」



その時、ルウェンがラウドの前に現れる。



「スヴェル、そいつは任せる!」



「分かった。

くれぐれも無茶だけはしないでくれ」



スヴェルはレイスをその場から離れるように攻撃していく。



「アンノウンと戦えないのは残念だけど、新型が相手なら文句はないかな」



「新型が向こうにいっちまったか…」



「貴様の相手は俺だ!」



ルウェンが殴りかかり、両手に持った筒状の武器で受け止めるも吹き飛ばされるラウド。



「くっ、図体のわりに素早いな。

パワーも強力…コング型の改良か?」



ラウドはルウェンへ近付くと、筒状の武器をブレードへと変形させる。



「接近には接近じゃないとな」



「俺に接近戦を挑むか。

受けてやろう!」



ルウェンが両肩にある球体を外し両手に装着させると球体からトゲが現れ両手をぶつけ合う。



「食らうとまずいな。

なら、先手必勝だ!」



ラウドは右手を振り下ろしルウェンの肩を狙うが、ルウェンには傷ひとつ付いていなかった。



「なんだ?今違和感が」



ルウェンの右手がラウドを襲い、左のブレードで受け止めるラウド。



「頑丈なブレードだな」



次の瞬間ルウェンの右手が高速回転しラウドの左手を弾きあげる。



「しまった!」



「食らえ!」



そのままラウドの胴にルウェンの右手が直撃し、装甲を削りながら吹き飛ばす。



「くっ…メテオレイドの装甲を破るとはな。

あの手はメテオレイド製か」



「正解だ。

加工が難しかった時代の産物だが、威力は貴様の機体を破壊する」



「(じゃあなぜブレードが通じない?明らかに装甲は旧式だ。

あの違和感…バリア?)」



「何をぼーっとしている!戦いに集中しろ!」



ルウェンは連打を浴びせブレードで防ぐラウドを追い詰めていく。



「どうした?反撃しないのか?」



「なめるな」



ルウェンの両手を弾き十字に斬りつけるが、またも傷ひとつ付ける事は出来ず蹴り飛ばされるラウド。



「ちっ、なんなんだ」



「ラウド、あれは恐らく衝撃緩和シールドを張っておる」



「衝撃緩和シールド?」



「昔に開発されたが持続する為のエネルギー消費が激しくて実用化はされんかった。

じゃがあの機体はそれを克服しとるようじゃ」



「それならガルエンヴィにも付けれたんじゃ?」



「…おお!敵が来たわい!

とにかくただ斬るだけでは無意味じゃ」



「あ、爺さん!

ちっ、付けるの忘れてやがったな。

からくりが分かれば簡単だ」



ラウドの翼が輝きだしブレードも呼応するように輝く。



「何をしても無駄だ!」



ルウェンは最大出力でラウドに襲いかかる。



「悲しき愚者に眠りを」



ラウドはルウェンを一瞬で通り抜けた。



「…情けない」



ルウェンの乗ったダンカルはバラバラになり大爆発を起こし海へと沈んでいく。



「ルウェン将軍!?

くそっ!全軍撤退だ!」



スヴェルの指示に従い、ハイド軍は撤退を開始する。



「逃がさないよ!」



クルード軍は全速力でハイド軍を追い始めた。



「くっ、このままでは…」



その時、スヴェルに通信が入る。



「将軍生きてるかな?」



「博士!私はなんとか…ルウェン将軍は…」



「そうか…とりあえず僕の新兵器でみんなを逃がすよ」



「新兵器?」



ルウェンを撃墜したラウドは動こうとしていなかった。



「ラウド、追わんのか?」



「なんか嫌な予感がする…今回は退こう」



ラウドはシヴァルードへと戻っていく。



「ラウド、嫌な予感とはなんじゃ?」



「…何かが来る」



「何か?」



「…上だ!」



次の瞬間、シヴァルードの側に光りの壁が現れ戦場を走り、触れたクルード軍の艦隊が爆発する。



「なんだこの光りは!?進軍停止、後退させろ!」



クルード軍は光りの壁から遠ざかっていく。



「…まあ、僕たちの任務は防衛だからね。

今度は君と戦いたいね」



レイスは光りの壁越しにシヴァルードを見つめ撤退する。



「博士、これは?」



「イージスカーテン!

超大型のバリアだよ!国境に配置するのに時間がかかったけどなんとか間に合った。

高出力のエネルギーを上空と地中に配置した装置で結んで壁にしたんだ。

クルード領に配置は無理だったけど国境にならなんとかね。

問題は一区画にしか出来ないのと持続時間なんだよ」



「すごい…」



「僕にはこれくらいしか出来ないから」



「十分ですよ!」



こうしてクルード侵攻戦は新兵器によって終わり、かなりの被害とルウェンという貴重な戦力をハイド皇国は失ってしまう。

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