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【第三章:少女との出会い】

深夜の廃墟街。


A.T.S.(禁煙特務機関)の包囲網を潜り抜けていたタツミの耳に、少女の悲鳴が届く。


路地裏で追い詰められていたのは、見慣れぬ服を着た少女メイ。


彼女は、政府が極秘裏に管理していた「完全未汚染体(煙草の成分を一切受けたことがない遺伝子を持つ存在)」であり、A.T.S.の実験材料として連れ戻されようとしていた。


「おいおい……女の子一丁に大人が束になって何やってんだ」


闇の中から現れたタツミ。A.T.S.の隊員が一斉に銃口を向ける。


「退がれ、一般市民! それとも貴様も禁煙法違反で即刻処刑されたいか!?」


タツミは答えず、ポケットから『ラッキーストライク』を取り出し、一本の煙草に火をつけた。


カチリ。


【ラッキーストライク:銘柄特性 《熱血・怪力・超加速》】


紫煙を深く肺に流し込んだ瞬間、タツミの瞳が赤く発光する。


「乗れ、嬢ちゃん! 舌噛むなよ!」


「きゃあぁぁぁ!? な、何なのこの人!? 人間じゃない!!」


ドォンッ!!


アスファルトがクレーター状に爆砕し、タツミの姿が消える。


A.T.S.が放った弾丸の群れを、ただの素スピードで軽々と置き去りにし、抱えられたメイの視界を流れるのは、摩擦熱で赤く光るタツミの腕と、彼の唇から棚引く一本の紫煙だった。

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