くすぐったい気持ち
「そうですか。こちらの銅像は私達の祖先、いや、現在でも多大な恩を頂いている魔国の王様なんですよ。魔王様の銅像がある広場は私達の聖地でもあるので見物に来られる方がいるのはうれしいですよ。私達魔国の人間の憩いの場でもあるんですけどね。あちらに魔王様の博物館などもありますからぜひ見て行ってください」
「ありがとうございます。後で行ってみますね」
そう言って老人は離れて行った。
それから俺達は広場にある石碑や魔国の歴史館等も見て行った。
「何か息子か孫の授業参観に来たみたいな気持ちになるな」
「わたしもそんな気分になってるわ」
「わし達は数年とは言え子供の姿しか知らないから変な感じだな」
俺達はなんか心がくすぐったく暖かい気持ちでテンションが上がっていた。
「魔国の日本文化はレイの功績で築かれたものだったのね」
「当時見向きもされない作物を発展させたってあったから地球でもそうだったが西洋文化に近いこの近辺では見向きもされてなかったんだろうな」
「そういう似通った所が出るって世界は違っても人間ってことなのかしらね」
「しかし、レイだけ何で80年前に死んで10倍も前にこっちに来たんだろうな?俺達五人はそのままっぽいのに・・・まぁ考えてもしょうがないか」
「レイが頑張っていることが知れてよかったわ」
「うむ」
それから俺達は2週間ほど軽く冒険者稼業をし、魚料理を堪能し、港街を観光して過ごした。
その日いつかの様に俺が部屋で寛いでいると鴉さんがいつの間にか部屋にいた。
「やぁ、装備が到着したよ。明日この店に行ってみてね。じゃ!」
そう言って俺は見ていたのに鴉さんの姿は消えた。認識できないのは卑怯であると改めて思った。机の上にメモがあるのは場所を示したものだろう。
「もう明日でいいや」
俺は鴉の理不尽さに少し不貞腐れ寝た。
翌日朝ご飯を食べてるときに昨日の夜鴉に侵入されて装備が出来た事とメモを渡されたことを二人に報告した。そして、装備を取りにメモに示された場所に向かっている。
「あの人さ、昔から俺の部屋にしか来ないのなんなの?瑠璃はまだわかるよ?女だし膳は?」
「前に言ってたことあったわよ?膳は反応が無くてつまらないから弾なんだって言ってたわよ?」




