お嬢の真実
俺達はあれから婆から話を聞き、ルーデルクから1ヵ月掛けて魔国のある大陸とオルド王国との貿易の要になっている港町に来ている。
「宿も決まったしまずは観光するか」
「そうね、飛鳥さんの話では刺身が食べれるらしいし」
「わしは純粋に日本食が食べられるのがありがたい」
俺達は婆に教えて貰っていた日本食の店の名前を宿の店主に場所を尋ねて向かっていた。
そうこうしていると建物の入口に暖簾が掛かっている店を見つけた。
「いらっしゃいませー!三名様でよろしいでしょうか?それじゃぁこちらの席へどうぞ。」
俺達は頷き席へと案内される。
「メニューの張り方が日本式だな。壁にいろいろ貼ってあるみたいだ。」
「そうなの?わたしはこういう店入ったことないからわからないわ」
「お前まじか・・・お嬢様だとはいえ90年以上生きてきて日本の普通の食堂に行ったことないとか・・・ある意味怖いわ・・・」
「わしですら流石に行ったことあるぞ・・・」
「ちょ、ちょっとそんな目やめてよ!こ、言葉の綾よ?ほ、ほら軍の食堂もこんな感じだった気がするし、体験したことないなんてことなかったわ!」
瑠璃は俺達の言葉を聞き慌ててズレた言い訳を言い出した。
「さすがに日本の普通の料理名ぐらいわかるだろ?名前は一緒っぽいから大丈夫だよな?」
「馬鹿にしないでよ!さすがにそこまで世間知らずじゃないわよ!」
ここで一先ず話は中断した。急に一席空いていた机の椅子に誰かが座ったからだ。
俺達は席に座った人物に目を向けた。
「やぁ!ひさしいな皆!驚いてない様子を見るに予想してた?」
へらへら笑いながら軽薄な男が話しかけてきた。
「さすがにわしでも気づきますよ。少将殿」
「膳、少将はやめてよね。こっちでも一応軍属だけどそれは向こうの世界での階級さ。それに今はこの店の店主さ!」
「飛鳥さんから店名聞いた時にわかりましたよ。普通に苗字じゃないですか」
「ははは。店名考えてた時に面倒くさくってね。これでいいやってつけたんだよね。」




