初歩の初歩
「あぁ〜・・・事前に言ってあったろ?こいつ等は私と同じ仙人または魔女の類だ。んで、瑠璃はその中でも特殊な技能が使える。簡単に言えば人を操ることができる。それを使って敵を操り、帝国に向かわせた。」
「それは凄いですが・・・なぜ帝国が攻めて事ないことになるんで?」
「この術に掛かると強化されて死兵化するからだ。術に掛かった奴自身が知っている『悪』を判断して享受している関係者を傀儡化したやつの拠点まで戻ってから死ぬまで物理的な距離が近い奴から殺しに行く。後、妨害してきた奴らも。だよな?」「はい、正確には強化ではなく。如月流の『通し』が使えるようになるです」
「あんなもん強化でいいわ。」
呆れた様に飛鳥は言う。
「聞いても良いのかわからんが、その『通し』というのはどういったものだ?」
大隊長が気になったのであろう瑠璃に聞いた。
「別に構わんだろう?初歩の初歩だっていってたろう?」
「はぁ・・・あんまり真似されると困るのですけれど・・・」
たぶん今だけ俺と婆の心は一緒であろう。((誰もできねぇよ))
「では説明より見て頂いた方が理解も早いかと・・・」
瑠璃は話しながら扇子を取り出した。「ほれっ」っと声と共に飛鳥が金属で出来ているペン立てを瑠璃に放った。放り出されたペン立てと紙で出来ている扇子が交差しペン立てが「トンットンッ」と二つ音がして真っ二つになった。
「このように紙でも布でもわたしの家では『舞気』と言ってましたが、『舞気』を通すことで硬く鋭くなります」
その光景を見て領主一同口を開けっ放しにして驚いて声も出ないようだ。
「な?暗部の奴がこれ使えたら結構な人数殺すと思うだろ?」
ちょっとズレたことをいう婆の姿に俺はそうじゃないと心の中で思う。
「そ。そ、それもありますが。紙で鋼鉄を斬るですか・・・。対処の仕様がありませんな・・・」
「ということで緊急での対策会議はやらんでよさそうだ。ある程度決める必要はあるがな」
「そこまで安心して良いのだろうか・・・?」
不安そうにガイナスが呟く。
「不安なら密偵使って帝国の辺境にでも放ってみろ。どの程度か予想は立たんが隠せるほどの事じゃ済まないはずだ。すぐ調べは着くだろう。」
「わかりました。とりあえず家から密偵を放ってみます。」




