訓練
「今までの君たちは人を身近な人も信用できないほどの極度の人間不信だったからね。これから背中合わせて戦う人ぐらいは信用してもらわないと使えない。だから、これからの訓練でも必要だし、共同生活をしてもらいある程度人間としての心を取り戻した。謂わば教育かな?若干一名まだ微妙だけどね」
「・・・」
目を向けられた膳は黙っている。
「これから三か月は私の任務がない日は一対三での模擬線を永遠としてもらう。私がいない日は隊長が相手するか三つ巴で戦って貰うからそのつもりでね」
それから2週間ほど弄ばれ続けていたがある日上官の男が
「やっぱり膳は駄目だな。ちょっと膳だけ特別訓練してくるよ」
と言って模擬戦中に膳を縄で縛って膳を担いでどこかに行ってしまった。俺と瑠璃は突如どこかに行ってしまった男をポカンと見つめたまま背中を見送った。その後、俺達二人は一応あの女に報告をしに行ってどうするか?と聞いたが二人で模擬戦か私が行ってやるからほっとけと会話は終わった。
それから一か月後軽く頬がやつれている膳と上官の男が帰って来た。
「やぁ!お待たせ。膳もある程度人の心を取り戻したから帰って来たよ」
と分かるような分からないような事を言っていた。
でもそれから膳がある程度俺達の動きに合わせられる様になったのには驚いた。
訓練終わりまで後一週間ほどって所で俺は数日前から戦闘中何か変な感覚を感じる様になっていた。目で見なくても感じるような感覚が現れていたのだ。本能でその感じる感覚を避けると上官の男が声をあげた。
「おっ?今の良く避けれたね?何か感じた?」
男は手を止めて聞いてきた。
他の二人は?顔でこちらを見ている。
「ああ・・・何て言うか目で見なくても攻撃が来る感覚っていうかそんなのがあったんだ・・・」
俺はよくわからない感覚をうまく言葉にできなかったが素直にそう言った。
「おっ。百目鬼の基礎にして奥義が発現したみたいだね」
百目鬼を知っているようなことを言い出した。
「その顔は何言ってんだ?って顔だね。良い機会だし少し話をしようか。君達は後一週間で訓練を終える。正直一人二人は死ぬかな?って思ってたけど無事訓練は終えるだろう。生き残るなら私の部下だから自己紹介をしようか。僕の名前は鴉左之助。家は少し特殊でね、そこは別にいいんだけど。僕は君達の家を知ってる。
百目鬼家、幕府側の武家で多くの武家が寝返る中、最後まで寝返りを拒み当時の当主は打ち首、そして没落した生粋の武人の家系。
如月家、古くは平安時代から続く由緒正しき帝側の祭事や式典のすべてを采配する最高責任を有する家系。




