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老人の異世界散歩  作者: 浦見 比呂
過去編 
76/157

鬼退治 2

「お前は力が弱いな」

と気絶させて捕縛しようと手加減してやった俺の攻撃にいちゃもんをつけてきた。

相手の攻撃を避けつつどんどん力を入れていき、本気で殴っても鬼は聞いた素振りすら見せない。イラつき始めて刃で切ってやろうかと思った時声が掛かった。


「いつまで遊んでますの?そろそろお昼を頂きたいのですが。」

俺と鬼は声を掛けられると同時にそれぞれ後ろに飛び声のした方を見た。そこには、気配も感じなかった場所から女児が丸太に座ってこちらを見ていた。


俺は少し混乱した頭で声をかけようとしたが先に鬼が言った。

「お前もこいつ等の仲間か?」


「まぁ一応そうなっていますね」


「そうか」

そこで容易いと思ったのだろう。女児を先にやるために鬼はそちらに向かって行き、女児の前で倒れた。


「ここに着いた時に先に戦っていましたので一応手を出さないでおこうと見学していたのですが、長かったので声を掛けさせて頂きました。襲われたから手を加えましたが、よろしかったでしょうか?」

何が起きたか理解できなかった。混乱する頭の状態で声を掛けられ俺は気のない返事で「ああ・・・」と返した。


「これで任務は終わりですので戻りましょう」

女児は何事もなかったかのように話す。


「困りました。こんな大きな身体持てないです」

と困り顔で呟いた。


「俺が持って降りるからいい・・・」


「そうですか。よろしくお願いします」


そう言って女児は山を降りて行った。

早々に姿が木々に消え見えなくなった。


「何だあいつ・・・何をした・・・」

俺は訳も分からないまま鬼を担ぎ山を降りて行った。

麓に着くと女と女児が待っていた。


「任務ご苦労。お前等は少し休んでいろ。」

そう言って鬼を担ぎ女はどこかに歩いて行った。

その後また来た時と同じように目隠しをされ拘束された状態でどこかに連れていかれた。

そして、数日後になぜか鬼が入隊した。




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