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老人の異世界散歩  作者: 浦見 比呂
過去編 
75/157

鬼退治 1

「ここがお前達二人の初の任務になる。」

俺とついこの間隊員になったと言う振袖を着た女児に俺の上官となった女がそう言った。


「任務ねぇ?」「任務ですか?」


「そうだ。お前等はこの山に潜む『鬼』を捕縛しろ。」

俺達の質問に女はそう言った。


「ガキだと思って舐めてるのか?」

俺はそう言って女を睨んだ。女児は何でもないかのように佇んでいる。


「姿の確認報告が一つもない。約5年前に麓の住人が村ごと消えて地元の憲兵が捜査をした。だが、捜査をしていた憲兵隊は戻って来なかった。ここの憲兵隊から通報を受け軍が何度か出動したが、山狩りをした者すべてが帰って来ない。そのために報告書に書かれていた周辺住民が山に住む鬼と言っているらしくてな。通称、『鬼』だ。上の見解では十中八九人間だろうとの事だ。」


「ふん!最初からそう言え。」


「カッカッカッ、そう急くな気楽に生きていけ。他の部隊もいる合同の同時作戦だ。山の中腹から山頂にかけていると推測されている。四方八方からそれぞれ山を登り山狩りをしていく作戦だ。」

そう女は言った。

そして、ほら行けとばかりにシッシッと手を動かして俺達を追いやった。

俺は山に入る前に女児に声をかけた。


「一緒にやれとは言われてねぇ。てめぇはてめぇでやれ。」

俺はそれだけ言って返事も聞かず山の中へ入っていった。

中腹を越え山頂まであと半分だろうって所で血の臭いが鼻をついた。

血の臭いを辿り着いた先には片手に六角金棒をを持ち、もう片方には生首を持って血を飲んでいる奴がいた。そいつの周りには軍の制服を着た奴らが肉片になって転がっている。


「お前もわしを殺しに来たのか?」

その男は俺に声を掛けてきた。

本来の目的は捕縛だが、どうせ捕まえるって意味では一緒なので俺は「そうだ」と答えた。


「そうか、なら狩るか」

そう言って持っていた生首を捨てた。

そして、次の瞬間俺の目の前にいて金棒を振り下ろしていた。


「巨体なのに良い動きするじゃねぇか」

俺はその攻撃をさけつつそう言った。

鬼は少し驚いた顔をしたがすぐ次の攻撃を繰り出してきた。


「お前力は強いが速さと技術はねぇな。」

俺はそう言いつつさっさと終わらせようと刀の峰で殴った。

だが、効かなかった。そいつがそれを受けて一言言った。



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