サイド 帝国 1
「トニー何があった?なぜお前が反逆している?」
その男は私が知る上で最上級の位を持つ軍の上層部の人間であった。
「何も話さぬか・・・殺せ!」
その男から軍本部の前に集められた兵達に号令がトニーに各々に武器を出して接近してくる。
20分後・・・
「えらく苦戦したな。」
「はっ!思いのほか強く、犠牲者もそれなりな数が出てしまいました。奴は本当に商人ですか?あれほどの狂気は相当なものでしたが・・・」
「長年付き合いがあるが奴は武器も持ったことない商人だ。なぜこのようなことが出来たのか見当もつかぬ・・・」
「まさに死兵そのものでした。」
「・・・。被害状況の確認ができ次第、報告を頼む」
そう言ってその男は自分の執務室に戻っていった。
数時間後の深夜
ドアがノックされ報告書を持った副官が部屋に入って来た。
「失礼します。此度の件の全容がわかりましたので被害報告と共に報告しに参りました。」
「そうか。報告しろ」
「はっ!まずトニーは朝早く帝都の門の前で待っており、開門と共に帝都に帰って来ました。そして、そのまま家に帰ったようです。そこで、家族を殺害。悲鳴を聞いて駆けつけてきた周辺住民を殺害。通報により駆けつけた管轄の衛兵すべてを殺害。ここまでで100名余りを殺害しました。貴族街に入ってからは正直正確な人数がわかりませんでした。あまりにもバラバラな死体が多かった模様です。襲撃を受けた五つの貴族家では逃げ出した者以外は皆殺しにあった様です。」
「当主、子息で逃げ出した者は?」
「皆無です。貴族家に連なる者はすべて逃げられず殺されています。」「そうか・・・」
「話を続けさせてもらいます。貴族街に入ってから常駐の衛兵及び貴族の私兵、護衛、帝都の冒険者、トニーに襲い掛かった者達を含め600名前後が殺害されたと見ています。その後トニーは軍本部まで満身創痍で歩いて来てその場で兵士を60名ほど倒し、絶命致しました。被害総数は凡そ700~800名ほどになります。」
ドンッ!この部屋の主が大きくて重厚な机を拳を作って強く叩いた!




