夢見る笑顔
「話をしただけか・・・で、あの殺気じゃと?わしでも動けなくなるほどの殺気じゃぞ。」
呆れたような顔でこちらを見ているギルド長。
「悪かったよ。少しあの女に煽られてな。」
「迷惑な話じゃ。原因はお主等なんじゃな?」
「あぁ」
「なら手伝え。この辺りにいた人物はあのように皆気絶しておる。」
部屋の片隅を指さして言った。
そこには、白目を剝いて倒れている精霊の木の店主がいた。
俺達は仕出かした事を悟ってあちゃ〜と額に手を当てた。
それから俺等は皆で手分けをしながら介抱をしていった。
「あの婆、これを知って逃げやがったな」
「とっとと働け!」
ギルド長に叱咤されながら俺は婆に怨みの念を送っておいた。
うまく面倒ごとを逃げ出した。
『元日本帝国帝国陸軍武人統括部最高司令官兼総帥直属特務部隊隊長』階級は大将。
現在、オルド王国の将軍である中島飛鳥は領主の館への帰路につきながら考えていた。
(小童共も来るだろうとは予想していたが三人同時とはな。楽しくなりそうだ。)
後にその姿を見た人が口々に語る。
「将軍様がとてつもない笑顔で街を歩いたんだ」
「俺達は何を見たのかわからなかった。」
「いつも凛として優しく笑顔で声を掛けてくださる将軍様ではなかったんだ。」
「声を掛けようと将軍様の方を向くと皆が皆圧倒されて声が出ない。」
「そのまま獰猛な笑顔を浮かべたまま歩いて行ってしまわれた。」
「「「「「俺達は夢でも見ていたのだろうか。」」」」」




