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老人の異世界散歩  作者: 浦見 比呂
王国編
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パラレル?


俺達はギルド長室を出てから宿の一階で話をしていた。


「勇者召喚ねぇ・・・」

俺は何気なくつぶやいた。


「弾蔵が言ってた。定番設定ってやつでしょ?」


「だな。この街に着いて情報集めた時にもあったが40年ほど前の虐殺者達のことだな」


「あの時は驚いたわよね。狂信者の妄言を信じて自分自身の目で確かめもしない風見鶏達。そんな、前時代的な価値観を持つ日本人と名乗る勇者ねぇ」


「あれから考えたんだけど並行世界の地球人なんじゃないかなって俺思ったんだよね」


「違った世界の人ってこと?」


「昔から俺達の元の世界でもちょいちょい聞いただろ?神隠しにあったとか偽金を使って買い物しようとしたとかな」


「あったわね。硬貨とかいうメダル使おうとしたり、聞いたことない国から来たって人達がいたわね」


「実際に俺達が今この世界に神隠しで来ている。暫定でな?地球で聞いたオカルト話もあり得ないわけじゃなくなったってことだ。現状、帝国のやり方が一部とは言え分かった今、俺達はこの国の価値観に近い思考を持っていることは判明している。だから、参戦はまだわからないがこの国にいようと考えているが大丈夫か?」


「わたしは良いわよ?むしろわたし帝国に良い感情まったくないのだけど」


「わしもレンを鍛えておるしな。問題ない」

そうして俺達の方針は決まった。


それから10日ほど俺達は狩りをし、孤児院の手伝いをしつつ過ごしていた。遂に今日勇者召喚について発表があり街は浮足立っている。


そこかしこで、心配そうな顔をして住民達が話し合いをしている。それを見ながら俺達は狩りの帰りに換金するためにギルドに歩いて向かっていた。


「サリーさんこいつ等お願いします。」


「はい、いつも助かります。そのまま奥の解体場まで持って行って貰えますか?」


「赤鬼頼んだ」「よろしくね」「わかった」

俺達はそれぞれ両手に掴んで引きずって持っていた10畳ぐらいはありそうなイノシシを赤鬼に頼んだ。



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