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老人の異世界散歩  作者: 浦見 比呂
王国編
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サイド ルーデルク老人会 1


衛兵の隊長視点


あの後、ルリ殿に話を聞いてから私達は行動を開始した。

私は部下を引き連れてルリ殿が押し入った商会に向けて住民に必要以上に悟られないようにしながら少人数の部下を連れて歩いて向かっている。

ルリ殿から貰った書類には帝国が行っている比較的帝国に近い王国の街で行われている内容が書かれていた。想像するだけで吐き気を催すほど腹が煮えくり返る内容だ。これが本当なら急いで各街に連絡をして調査させねばならない。まだ血の気の多い若い隊員達には話せる内容ではないので悶々としながら頭の中でぐるぐる考えていた。


「隊長!あそこがルリ殿が言っていた商会です。」

考え事をしていると一人の隊員が到着を知らせてくれた。


「わかった。先に指示した通りお前達は店の周りの警備をしてくれ。私は中を確かめる。」

そう言って私はルリ殿から預かった鍵を使って出入口を開け中に入った。入った瞬間血の香りが充満していて鼻が馬鹿になりそうだった。店側は汚れていないが確実に死体があることがわかった。奥に入って私は驚愕した。臓腑がそこら中に散乱としており、男女関係なくいろいろな部位が転がっている。

「ルリ殿恨みますぞ。」

思わず呟いた言葉を誰が非難できるものか。これは数日夢で見そうな光景だ。

私は布で鼻と口を抑えルリ殿が言っていた会長室まできた。ここまで来たが中には誰も生きている人間はいないようなので、一旦外に戻ることにした。


「ふぅ・・・」

私は外に出て思わず溜息をついた。

外に出てきた私を確認して警備をしている隊員が聞いてきた。

「どうでしたか?」


「生存者はいなかった。荒れてはいたが物品は荒らされていなかった。ルリ殿が言った通り物には机の書類以外には手を付けていないようだ。」


「そうですか。何か持っているようにも見えませんでしたしね」


「そうだな。このまま私は大隊長とギルド長、軍隊長を待つ。その後、調査をするまで関係者以外立ち入り禁止だ。警備の方を頼む!」「「「了解しました」」」


その後30分ほどして大隊長が来て私が呼んだ方々が集まった。

「緊急事態ということで急ぎ来たがこの商店で何があった?」


「ここでは声が漏れます。少し中で話しましょう。先に言っておきます。中は血の臭いで充満しております。ご注意を」

私は声を抑えお三方に聞こえる程度に言いつつ、商店の中に案内した。


三人共ここまで臭いが強いとは思っていなかったのか全員顔をしかめた。

「各々思うところはありますでしょうが、先にこちらを拝見して頂きたい」

そういって私はルリ殿から渡された書類を近くにある机の上に置いた。各々それぞれ書類を手にし内容を確認していった。皆先ほどよりも皺を濃くして顔をしかめた。


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