突撃商会
そこまで幻視してわたしはレンの前にいつの間にか立っていた。前の様にならないように自覚させなければならない。そう思いわたしはレンを叱った。これで皆から嫌われても良いと思いながら・・・。
「ふぅ・・・昨日はあのまま宿に帰ってしまって確認してなかったのが悔やまれるわ。」
そこで目的地に到着した。この街では中堅規模の商会である。
「お邪魔するわね」
わたしは店員に断りをいれ中へ入る。
「いらっしゃいませ」
わたしはその言葉を受け奥の店じゃない部分に入っていく。それに気がついた数人の店員が「「「お客様!?」」」と呼び止める声を無視したまま、奥へ進む。
目的の部屋まできたわたしは鍵の閉まっているドアを力づくで開けた。そこでは数人の男とこの店の会長がイリアを囲んで話をしていた。部屋の奥にはライラもいる。
「何者だ!」
「イリアを迎えに来た者よ?あなた達の事調べたわ。世界は違えど人間腐ると同じ様な思考に陥るものなのね。」
「ある程度調べたにも関わらず一人で来るとは急ぎすぎて焦ったか?」
「いいえ、わたし一人で十分だもの」
「舐めやがって!一人で何がやれる!やれ!」
会長がそう言うと、囲んでいた五人の男たちが武器を手に持ち襲ってくる。
わたしは・・・
「あなた達はどれほど舞えますの?」
そう言って舞を踊る。
その光景は会長の目にはただルリが踊っているとしか思えなかった。配下の者たちが次々と攻撃をし、交差した瞬間身体を欠損させていく。会長は目の前で起きた出来事を理解できなかった。瞬く間に六人の部下は輪切りにされ臓腑を撒き散らし肉の塊になっている。
しかも、その真ん中には一滴も血が付いていない女がどこか艶やかに佇んでいる。
「舞の練習になりもしない」
ルリはそう吐き捨てその場で軽く飛び会長の前に着地する。
そして、可愛らしく首をコテンと傾けて会長の顔を見て声を発した。
「ねぇ?あなたは舞えますの?」
そこで会長の意識は真っ黒に塗りつぶされた。
商店の関係者は誰一人例外無く黒であることは調べて分かっていたのでライラとイリア以外皆殺しにした。
部屋に戻ってきたわたしはライラとイリアに話しかけた。
「ねぇ?あなた達お話しましょう?」
ライラとイリアは拘束なんてものは最初からされておらず、顔を青くしてルリのことを震えながら見ていることしかできなかった。




