新しい朝が来た
「俺のくしゃみはな!ものすごくデカいんだ!ギルドの建物を震わせるぐらいにな!それでそれが魔法の効果だの!連れている二人を売り飛ばす闇商人じゃないかとか!ギルドを襲撃しにきたんじゃないかとか!もうそれはもう何言ってもあのボケ老人に信じてもらえねぇほどにな!ハァハァハァ」俺はもうヤケクソになって叫ぶように捲くし立てた。
「・・・こいつの言ってることは本当か?」
「「えぇ」」
後ろの二人が苦笑をしつつ首を縦に振りながら答える。
「まぁ、よくわからんが聞きたいことは聞いた。部屋を用意してやる」
「最後の最後までくしゃみだったわね。ふふふ」
俺は瑠璃の言葉に心を蝕まれながら苦虫を噛んだ様な顔のまま店主を待った。
「部屋の用意ができた。ここには今人がいないからそれぞれ個室になる。」
「個室はありがたいわね。タダだから雑魚寝かしらって思ってたわ」
「ここは特別だ。他の宿なら雑魚寝だったかもな。さすがに男女は別れるが。」
「へぇ~そうなのね。じゃぁここは何で個室なの?」
「個室兼独房だな。問題起こした奴の矯正に使う」
「あぁ~そういうことにも使うのね。私達も気をつけなきゃ」
「ほら、いつまでブツブツ言ってるのよ。部屋が決まったから行くわよ。」
俺は部屋を準備するまでの間ずっと一人でブツブツ言っていた。最後の最後で俺の心は荒れに荒れた。今日一日の出来事を呪詛の様に呟きながら俺は二人に引きずられ部屋に入れられた。気がつけば寝ており、起きたら朝だった。
「ふぁ~、気を取り直して今日は昨日出来なかったことをやらないとな」
昨日一日ギルドで拘束されたので何もできてない状態であった。今日は昨日やる予定だったことをして早々に金を稼がなくては。
そう考えているとドアをノックされた。
「ダン起きてる?今日の予定を聞きに来たわ」「今行く」
ドアを開けると二人共揃っていた。
「とりあえず宿の机を借りようか」「はいはい」「おぅ」
一階に降りると店主が掃除をしていた。
「おはよう、今日から冒険者なんだろう?やる事決まってんのか?」
「おはよう、それを今から決めるから机借りるよ」
「あぁ、使えばいい。ただ壊すなよ。そういう奴らが多いからな。」




