舐められた戦争
ルーデルクの領主館に急遽作った飛鳥の執務室で飛鳥は1週間前の会議を思い出していた。
(思っていた以上に私はあいつ等の事を好んでいたようだ)
陛下に質問され貴族達が固唾を飲んで聞いていた会議の場で随分惚気てしまったなと苦笑していた。まぁそのおかげなのか陛下は「任せた」と笑顔で許しを得てルーデクルでは私達五人と特選部隊だけで事をなすことが決まった。貴族共は顔を青くして戦々恐々と未来を憂いていたみたいだが。
そろそろ領兵の偵察の第一陣が帰ってくる頃だろうと思い部屋の鐘を鳴らす。
コンコンとドアをノックをする音が聞こえ館の執事がやってきた。
「失礼します。およびでしょうか」
「すまないな。左之助とあの三人をここに連れてきてくれ」
「了解しました。一刻ほどでお連れしてきます」
「まかせた」
「では、失礼致します」
執事はそう言いドアの向こうに消えた。
一刻ほど経ち私の執務室に四人が揃った。
「よく集まってくれた。話は戦争の開始時期だ。敵の軍は大所帯だから進軍が腐るほど遅い。国境を越えるのは1週間前後になりそうだ。」
「まじでおせぇな。舐めてんのかね?」
「まぁ舐めているだろうよ。二か国対十二カ国だからな。しかも、こちらは都市国家と言っても過言じゃない魔国と後ろを山、左は海、右は湖に囲まれた逃げ場の無い小国だ。さらに、前回の戦争では帝国と教国の2カ国との戦争で負けかけて40年かけて復興しても前回よりも弱体している国だからな」
「ふふふ、それだけ聞いたら本当に絶望ね」
「あぁ、ここまでの劣勢は本当に笑ってしまう」
「ええと、資料によりますと魔国王国軍は20万ほどとのこと。相手のリットル聖教聖戦軍は・・・3000万以上ですね。いやはや、見事に劣勢ですねぇ」
「こちらに流れてくる敵兵は7割ほどだ」
「わしらはこの街にいる者だけか」
「ああ、事前に話しておいた通りだ。魔国王国軍はもう一つの街ラミカを守る。そして、私達がルーデルクで待つ」




