サイド 勇者 2
クラスメイトがそれぞれ声を出しざわざわとした。その時、女性の隣に立つ兵士が槍の石突を床に打ち付ける音を出したことにより皆は口をつぐんだ。そしてまた女性が話し出す。
「混乱するのはわかりますが説明を先にさせてください。私は女神に仕える巫女でございます。このリットル聖教国の聖女でもあります。皆様の周りにいる兵達はリットル教の聖騎士達になります。此度皆様勇者様方が召喚されると女神様からお告げによりお待ちしておりました。」
そう言って女性と兵士達は一斉に僕達に頭を下げた。そして、頭を上げまた話をする。
「現在魔王率いる魔国の侵略が800年間続いておりそれを止めるために女神様の力を授かった勇者様達の力が必要です。私達の悲願のためにお力を貸して頂きたく存じます。いろいろと質問もありましょう疑問がございましたらこれから答えさせて頂きますので質問をお願いします」
それから僕達はいろいろと質問をしてそれに答えてもらい現状把握に時間を費やした。ある程度答えて貰い窓に夕日が入ってきていることに聖女様が気がつき、続きは明日ということで僕達はそれぞれ豪勢な部屋へと案内された。
それから1週間ほどはゲームの説明を受けているような感じだった。チュートリアルとでも言おうか。ステータスに始まり魔法にモンスター。スキルは無いようだけど僕達勇者は戦う力に恵まれており1週間後には教会の一般兵に勝てるようになっていた。兵士に勝てると分かるとそれはもうクラスメイト達は大いに浮かれそれぞれが物語の主人公になったかに目を輝かせゲーム感覚で強さを求めていった。
1ヵ月が経ち教国のトップとの面談が行われた。
そこでの話は勇者の強さを褒め讃え如何にこの世界が危機に瀕しているかの説明と魔族の説明であった。魔族と魔国の非道を歴史と照らし合わせて人類が困難に陥った様々な事件を被害を悲しみを教えた。
それからというもの3年B組一同勇者の自覚と使命を心に誓い訓練にも力が入っていった。
1年間という期間でモンスター討伐に慣れ、教国と同盟を結んでいる各国の強者と戦い戦闘力を上げ続け教国最強と言われる聖騎士に白鳥が勝利した。そして今日ついに魔王との戦いが始まる・・・。
「リットル聖教国!法王様エルド様よりお言葉がある!傾注!」
教国での決起集会が始まり進行役から大きな声が掛かる。
「この1年間で勇者様達は見違えるように強くなられました・・・。これから教国と同盟各国は帝国へと向かい、魔国に侵略されている最前線へと向かいます。敵は強大です!800年間侵略を抑えるだけしかできなかった!じりじりと魔族の侵略に犯されながらそれでもなお堪え人類は希望を閉ざさなかった!我々は今日この日を以て過去と決別する!女神様のお力によって魔王を倒す勇者様達が訪れた!我々は負けない!人類の希望を!自由を!平和を!そして、過去の英霊達の思いを我々は無駄にはしない!これより我々は聖戦に入る!心に勇気を、正義を、愛を持て!人類の強さと団結力を思い知らせてやれ!リットル教に栄光あれ!!!」




