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転生先は戦国時代でした。ただそろきゃんして、おいしくウィンナー食べたいだけだったのに  作者: 熊ごろう


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67話



「他に作物を作るという話であったが、御子神殿に心当たりなどあるので?」


ぶいんぶいんと道を爆走(30km/h)していると、すっかりキャンピングカーに慣れた遊佐さんがお茶をしばきながらそんなことを聞いてきた。


心当たりねえ……まあ、あるっちゃある。

お金稼ごうと思った時に調べたからね。あの時は手っ取り早く通販で安く購入できて高く売れつつ問題にならなさそうな商品を選んだけど、時間を掛けて良いのであれば候補となる作物がいくつもあったのだ。


「そーですねえお金になりそうなのだと……砂糖大根とか、椎茸……椎茸って作物扱いでいいのかな? あとは甘薯もいいと思いますよ。。それ以外ですとお酒用のお米を育ててお酒にしちゃうとかですかねー……あのお酒を入手するのはそこそこ大変なので、造れると私も嬉しいですし」


「うむうむ……砂糖?」


「砂糖の原料ですねえ」


割と小説などでは定番の手ではなかろうか。

お酒が難易度高いけど、米の生産量これから増えることを考えると良いと思うんだ。

何より酒がこの時代のお金で買えるのはでかい。


「椎茸も作れるのか……甘薯とはなんだ?」


「この前に焼き芋にしていた奴ですよ」


「おお! あれか、美味かったな! それに酒か……美味かったな」


スーパーで安売り100円とかで売っている椎茸だけど、戦国時代だと高級品だったりする。


というか割と最近ではあるんだよね安くなったの……原木椎茸が1940年代とかそれぐらいだった気がする。おがくずは1980年代かな? それまでは木に傷をつけて生えてくるといいねー? みたいなノリだったので、まじでつい最近まで高級品だったのだ。


甘薯は……唐芋と言った方が分かったんだろうかね。

こいつはいわゆる救荒作物ってやつで、やせて乾燥した土地でも大量に採れるやべえ芋だ。


甘味が希少なこの時代だと高級品になるんでないかな。

広まったら値段落ち着くとはおもうけど……そん時は水飴にするって手もあるし、普通に食っても良いしでまあとりあえず育てておけば良し! な作物だ。


お酒はどぶろくを濾して、にごり酒になったら沈殿させて……で造れたはず。

詳しい製造方法は戻ってから確認かな。


ただお酒を造るとなるとさっきも言ったように難易度が高いと思う。

造ったことなんか無いしね。


「お酒に関しては私も造ったことはないので、一度試しに造ってからかなー……お酒造りの名人とか知り合いにいませんか?」


「名人かは分からぬが、造れるものなら知っておるぞ」



それならお酒を造ったことがある人に協力して貰えばいいじゃない……ってことで、こいつに関しては遊佐さん頼りになりそうだ。


まあ協力得られるか関係なく少量だけ試しに作ってみる気ではあるけどね。




その後は雑談しつつ、昼前には麓の村に入ることが出来た。

遊佐さんと一緒に村人に戻ったことを伝え、広場に戻るべくキャンピングカーに乗り込むが……その前に居住区に荷物を置く必要がある。


「こんなに貰ってしまった……あとでお礼用意しないと」


豊作のお礼にと新米を一俵貰ってしまったのである。

最初は断ろうとしたが断り切れず……結局遊佐さんが、気になるなら後で別に礼をすれば良いと言って受け取ることになった。


米の収穫が増えたとはいえ、そこまで暮らしに余裕がある訳では無いはずなのに……申し訳ない気持ちでいっぱいである。



「……そうだな。先ほど言っていた作物の種を渡すなどはどうだ?」


「私としてはいずれそうなると思っていたので問題ありませんが……勝手に作るとまずいのでは。砂糖の原材料と甘薯は収穫量がはんぱじゃない作物ですし」


俺のつぶやきを聞いた遊佐さんが、提案してくれた内容は俺も考えていたものではある。

この時代の能登畠山を取り巻く環境はある程度調べてはある……まあ、複雑怪奇で正直良く分からんというのが本音だが。とにかく周辺にはやべえ国がたくさんいるので、下手に流れると凄く不味い事になるのは間違いない。


なので作物の種を渡すのはリスク高いんだよね。



俺の言葉を聞いた遊佐さんは、お茶を一口のみ……少し唸って天井を見上げた。

そのまま何か考え込んでいる様子だったが、やがて考えがまとまったのか視線を元に戻すと口を開いた。


「育てる場所を境内地の周囲に限定し、収穫した作物は全てこちらで買い取るしかあるまい。それで砂糖を造る場所も境内地の周囲、もしくは内側のみとすれば、しばらく漏れることは無いだろう……」


甘薯と椎茸も同じだな。と付け加える遊佐さん。

確かにそれならしばらくは平気そうだけど、それをやるとなるとキャンプ地周辺をかなり開発する必要があるんじゃ……それこそ上の許可なくやっちゃダメなやつでは。


「あとは道を整えて村との間に関所を設ける」


まだ続きがあったらしい。

関所か……あれだよな。特に言ってなかったけど七尾城に向かう最中にもいくつかあったんだよね……俺が林の中走り抜けてガン無視したけど。


あれが出来るのは俺だけなので、普通の人は関所通るしかないんだろうね……そこを通らないと移動が難しくなるような位置にあるし。


遊佐さんの案を全て実行すれば……まあ、しばらくは平気かなって気がする。

問題はやっぱ勝手に作ったいかんよねってところだ。


もうすぐキャンプ地に着いちゃうけど、どうしようね……また七尾城に戻る?

飛ばせば1時間もあれば戻れるけど……。


「御屋形様より既に許可が頂いておる。そこは既に某の所領故好きにして構わぬとな」


ってなことを遊佐さんに聞いてみたら返ってきた答えがこれである。

既に許可貰ってたのね……って、何かへんな単語が混ざっていたような??



「所領? ……え、ということは遊佐様が領主様?」


「うむ!」


この領地大丈夫かなあ??

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