48話
(´・ω・`)
そのままクーラーボックスもって去ろうとしたので、慌てて引き留めた。
ちょっとお願いしたいことがあるんですってば。
「木酢液と農薬……これがそうなのか」
「です。使い方は分かりますよね……さすがです」
サンプルにと渡したそれらを手に取りしげしげと眺める遊佐さん。
本から得た情報で木酢液や農薬のことを理解しているので話が早い。
「それでこいつらを農家さんに配って欲しいんです。せっかく育った稲を虫がもしゃもしゃ食べちゃ困りますよね」
もしゃもしゃとか可愛い表現使ったけれど、実際には可愛くない被害がでる。
画像検索すると出てくるけど、結構な広範囲が枯れしまったりとか農家の人にとって死活問題レベルの問題である。
それは戦国時代でも同じことで、遊佐さんは俺が農家に配ってほしいことを伝えると、胸をたたいて請け負ってくれた。
アイス食いながらでなければ恰好良かったんだけどね?
とりあえずこれで虫対策は何とかなるかな。
農薬類……あとは肥料も買いだめしておいて遊佐さんに渡して……商人さん経由で渡すって手も使える。
あと気になることは台風とかの災害だけど、こればっかりは祈るしかない。
秋の収穫まで天候に恵まれて豊作になりますように! っと。
なんちゃって神使の祈りだけど届くといいねえ。
「……あっついんですけど??」
はたして俺の祈りは届いたのだろうか。
農薬を遊佐さんに託してから数か月。すっかり夏の気温になって、天気の良い日に恵まれ程よく雨もふり……すっげえ蒸し暑いんですよ。
「どこのどいつだ戦国時代はプチ氷河期とか言ったのは」
これじゃ現代の夏とそう変わらないじゃん。
まあ夜とか朝方は涼しいけどね?
よく晴れた日の昼間とかは割と地獄だよ。
しかも天気に恵まれたの自分のせいかも知れないので余計につらい。
こうも暑いとアイスとか冷たい物の消費が激しくなってしかたがない。
買いだめしていたアイスも大分少なくなってきた。どこかのタイミングで補充しないとなー……ちなみに冷凍ストッカーの中はめちゃくちゃ冷えているよ。天気が良い日も今のところ庫内は氷点下をキープしてくれているのはありがたい。
冷凍ストッカーに腕を突っ込んだだけで、めちゃくちゃ冷えて気持ちが良いね。
てかやっぱこの冷凍ストッカー無駄にでかいよな。俺一人なら余裕ではいれちゃう大きさだ……このまま腕だけではなく、頭を……いやいっそのこと全身を……?
「いや、それはさすがにいかん……ここは食べ物を入れるところであって、俺が入ってはいけないのだ」
たまにネットで見かける冷凍庫にはいって炎上するあれをやるところだった。
汗かいている状態ではいるのは不衛生だし、さすがにダメだろう。
こういうときはお風呂だなお風呂。
熱いのにはいって汗を流してさっぱりしよう。
「くっそ暑いけど、風呂あがりにエアコン効いた車内で飲むキンキンに冷えた酒のうまいこと」
一瞬で缶が空いていく。
これも夏の楽しみのうちの一つだよね。
暑いのは嫌だけど、暑くなければこのうまさは味わえない。
これがあるから夏を完全に嫌いにはなれないのだ。
「枝豆うまあ」
おつまみは茹でたての枝豆である。
ちなみに午前中に収穫したやつだったりする。
一部の夏野菜はもう収穫して食えるところまで育ってるんだ。素人が育てた割にはかなり良い出来だと思う。
量も思っていたより採れたんだよ。
枝豆好きだからたくさん食べるつもりだけど、一食ではとても消費しきれない量がとれた。
「かき揚げと炊き込みご飯かなー」
冷凍が効くものは冷凍するつもりだけど、できれば採れたてのうちに食べたいよね。
というわけでしばらくうちの献立は枝豆料理になる。
畑からとれた野菜を楽しみながら、秋の収穫まで待つことにしよう。
お米も豊作だと嬉しいねえ。




