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転生先は戦国時代でした。ただそろきゃんして、おいしくウィンナー食べたいだけだったのに  作者: 熊ごろう


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45話「家庭菜園」

種籾も渡し、だんだんと温かく春の気配が感じられるようになった頃。

俺は畑の前に屈みこんで考え事をしていた。



「もうちょい広げるべきだったかなあ」


前から少しずつ作っていた家庭菜園用の畑に種を植えたは良いが、食べたいものを全部植えようとすると1種類あたりの収穫量が大分少なくなってしまうのだ。


なら畑を広げれば良いんじゃない? となるが……加減が難しい。

何せ素人が育てるのだ豊作になるのかそこそこ採れて終わるのか、それとも枯れてしまうのかさっぱり読めない。


「まあ、俺一人が食べる分には十分だと思うけど」


とりあえず食べたい野菜ということで、きゅうり、トマト、ナス、キャベツ、トウモロコシ、じゃがいも、サツマイモ、カボチャを植えてみた。

もちろん他にも色々食べたいものはあるのだけど、管理とか大変そうだしねえ……。


なのでこれで十分とした。

遊佐さん来たらそん時はそん時だ。



「木酢液と農薬は用意したから、あとは遊佐さんに渡して農家の人に渡してもらおう」


自分の畑もだけど、害虫とか対策はやっぱ必要だと思うんだ。

特にお米とかは現代でもカメムシがどうたらでニュースなっていた気がするし、対策必須だろう。

うっかりしてたねえ。せっかく種籾渡したのに虫さんに美味しく食べられましたでは悲しすぎる。


予算増えたこともあって、無理しなくても人数分は確保できるだろう。たぶん。



「次くるタイミングまで1週間ぐらいかー……どうしようねえ」


一気に全員分渡せるわけではないが、早めに遊佐さんから農家の人に伝えておきたい。

そして伝えるなら早めの方が良いのだけど……うーん。


「何度も騒ぐとご近所迷惑だろうし」


森に突っ込んで木をなぎ倒せばすぐにでも連絡はつくと思うけどね、さすがに近所迷惑が過ぎると思うんだ。

そんな訳で1週間は大人しく木酢液とか集めるしかないのである。


ただ集めるといっても、購入作業自体は一瞬で終わってしまう。

そして今日の農作業はもう終了しているので……若干暇である。


今日は農作業やるぞー!って気分だったので他の作業をやる気分でもない。

さてどうしたものか。



「暖かい……もうちょっとしたら花見の時期かあ」


暖かいせいで余計にやる気がおきない。

これで桜でも咲いていれば酒飲みながら花見でもできたのだが、あいにく桜はまだ咲いていない。

てかこの辺に咲くのかもわからない。


……いや、まてよ?



「花見……酒……焼肉」


花見といえば酒。

酒といえば焼肉。

それは違くないか? と思う人もいるだろうが、地域によっては花見しながら焼肉やるのが普通なのだよ。



「焼肉食べよう!」


もう思いついたら頭の中が焼肉でいっぱいだ。

炭のストックは無駄に大量にある。


ちゃっちゃか火起こししよう。



「今こそ冷凍ストックを開放する時」


火を起こしたら後は焼くだけである。

冷凍ストッカーの中には冷凍保存できる食料がたくさん……とまではいかないが、一日やそこらで食いきれないだけの量はため込んである。


かっちこちに凍ってはいるが、流水で溶かせばまあなんとかなるじゃろ。

ご飯も炊かなきゃだしね。


あれ、そういや焼き肉のタレまだ残ってたっけ?

確かめて、なければ購入だなあ。




「え、焼き肉のタレで防虫ってまじ?」


ちょっと前に稲作とか家庭菜園とか検索していたからか、検索サイトが気をきかせて農業と焼き肉のタレを絡めて検索結果にだしてきた。

タレだけに。



「焼肉のタレ万能すぎる……木酢液買うより安いんじゃないかこれ」


なぜ焼肉のタレを防虫に使おうとしたのかは謎であるが、かなり希釈して使えば忌避剤として効果があるらしい?

もし本当に効果があるのなら、焼き肉のタレを代わりに渡すありかもしれん。


間違って飲んじゃっても一応安心だし。



「そうでもなかった」


木酢液も結構お安くて、あまり値段変わらない気がする。

んで焼肉のタレはともかく木酢液は忌避剤以外の効果もあるらしいので、やっぱ買うなら木酢液のほうだねえ。


と、すっきりしたところで焼肉食べよう。

ご飯もばっちり炊けたし、お酒の準備も万端であとは肉を焼くだけだ。



そしてご飯をお代わりし、お酒も2本目に突入したあたりのこと。


「それで今日はどうしたんですか? まさか町まで匂い漂ってました?」


なぜか遊佐さんが現れた。

なんでだよ。


焼き肉の煙で召喚できるようにでもなったんか。

そこまで煙もっくもく出している訳でもなし、

歩いて数時間掛かるところまで煙が届くとか凄いな!


「いや、匂いは村までだな」


「そうですか……」


真顔でこたえられても困る。

てか村まで届いてたのか……今頃村の人は焼き肉の香りをかいでお腹を鳴らしているのだろうか。

なんて可哀そうな……。


いや、落ち着け俺。

普通に考えて村までもkm単位で離れているはず。

こんな小規模な焼肉の煙なんぞ届くはずもない……つまり遊佐さんがおかしいってことだ。


よし、解決したのすっきりした。


解決したことで新たな疑問としては、本当になんで来たのかってことだ。

視線がめしと酒にいっているあたり、そこまで大事でなさそうだけどねえ。

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