34話
ちょっと体調戻りました(´・ω・`)
「まあ、そういう使い方もありますね……」
温泉につかりたいだけだといったらなんとも言えない顔をされた。
どうやらこの時代で俺は異端のようである。悲しいね。
まあいいや。
彼らも一度温泉につかれば考えが150度ぐらいは変わるだろうさ。
それにはどうにか温泉を……最悪どこか温泉沸いている土地とか買えないかなあ?
できれば近場が良いけど……っと、それはあとで考えよう。
今回は彼らに聞きたいことがあるのと、見てもらいたい物があるのだ。
前にちらっと言った、何か献上したら温泉使えるようにならないかなーってやつをねちょっとまじめに考えてみたのである。
現代で比較的安く変えて、戦国時代では価値がある。
それでいてなるべくよそと競合せず、偉い人にも目を付けられにくい物。
「鏡って何か座はあるのでしょうか?」
それが何かというと鏡である。
どうもこの朝倉で作っているガラス製品は器だったり装飾品が主らしいので、ガラスを使った鏡であればワンちゃん競合しないのでは? と思ったのだ。
鏡は戦国時代にもあるけど、銅鏡とかだったはずだし……鏡の座とか聞いたことはない。
実際あるかどうかは現地の人に聞かなきゃ分らんけど、可能性はあるよね。
火薬の材料献上するとかよりずっと穏便で良いと思うのだよ。
「あー……なるほど鋳物ですか」
鏡の座はないけど、そもそも鋳物品だから鋳物師がおるでって話だった。
そっちかー……でも現代の鏡は鋳物ではないしなあ。別に怒られはしない……か?
とりあえず見せてみるかね。
「ではこういったものは何か座がありますか?」
あらかじめ購入しておいた2000円の予算で買える一番でかい姿見をキャンピングカーからひっぱりだし、彼らの前に置く。
「鋳物ではない鏡です。水車の代金の足しにならないかと思いまして……あの?」
水車の代金と言いつつ、この時代には無い物だし……巡り巡って畠山の誰かに届くといいなーってやつだ。
んで、反応はどんなもんかなーと二人を見てみたら、鏡を覗き込んだ姿そのままでその場に固まってるねえ。
とりあえず再起動して感想聞かせてもらいたいなー。
「し、失礼しました!」
「これが……鏡?」
「びぃどろを使っているので、もしかすると取り扱うには問題があるかも知れません。なのでご意見を頂けたらと」
反応は良さそう。
これだけはっきり歪みなく、しかも全身を写せるような鏡はまずないだろうし価値はあるのだろう。
ただ、思っていたより反応がずっと良い……出しちゃやべえ物だったか?
ひたすら食い入るように鏡を見ているし、目がギラッギラしているねえ。
「鋳物ではないので、おそらくは大丈夫かと思いますが……判断に困りますね」
「やはり難しいですか……それでは仕方ないですね」
とりあえず引っ込めておこう。
「いえいえいえ!」
「お、お待ちください! ぜひとも取り扱わせて頂きたいです! 頂きたいのですが……すぐには難しく……」
鏡をしまおうとしたら比喩じゃなく鏡にしがみついてきた。
割れてもしらんぞ。
とりあえず戻って全員で相談したいというので、鏡をいったん持って行ってもらうことにした。
ガラス製だと伝えると怖くて持てないと言い出したので……元々入っていた箱に、緩衝材になりそうなものを詰め込んで渡してあげた。
二人でものすっごい慎重に運んでいたけど……まあ、日が暮れる前には町に着くんでないかな。
こけたり落としたりしないことを祈っておこう。
そして彼らに鏡を託した3日後のこと。
「御子神様ですかい?」
「ええ、そうですが」
キャンプ地を新たに訪れるものが現れた。
どうみても山賊です。ありがとうございます。




