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転生先は戦国時代でした。ただそろきゃんして、おいしくウィンナー食べたいだけだったのに  作者: 熊ごろう


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31話

予約忘れてるう!


雉をもしゃもしゃと食べまくってからしばらく経ったある日の早朝。

布団の隙間からはいってきた冷たい空気によって俺は目を覚ました。


「むー……寒い」


ちなみに寝ているのは外ではなく、キャンピングカーの中だ。

寝る間暖房を止めていたので車内が冷えるのは当然だが、それにしても寒い。


とりあえず火を起こして暖をとろう。

そう思い寒いのを我慢し布団から這い出て、どうにか扉を開けると……肌を刺すような冷気が車内に流れ込んでくる。


「わあ、めっちゃ積もってる」


扉を開けた先に広がる一面の雪景色。

空を飛ぶ鳥の姿もなく、耳が痛くなるほどの静寂の中、自分の呼吸音だけが聞こえていた。


まさに真冬の早朝といった景色……少し感動を覚えたが、やはりそれより寒さが勝つ。

はよ火を起こそう。



「そっか、明日はもう1月だもんな」


お茶を飲みながらスマホを眺めていると、目に入るのは正月の話題ばかり。

日々の作業がなかなか忙しく、それでいて楽しかったのでじっくりスマホを見ていなかったんだよね……しまったなクリスマスケーキ食い損ねたぞ。さすがにもう売ってないだろうなあ……売ってたとしたら1週間物ってことになるので、さすがに買うのは気が引ける。


まあ、それよりも今は正月だ。

一切準備していなかったが、せめておせちぐらいは用意しないとねえ。



「たっか」


こんなの無理だよ買えないよ。

豪華なおせちしか売ってない……こんな豪勢なのじゃなくていいんだが。


まいったな……とりあえず業務スーパーの激安切り餅だけは買っておこう。

てかこれ滅茶苦茶安いな! 明日でも買い足しておこう。美味しくて保存食にもなるし、お餅いいよね。



「おせち作るかー」


悩んだ結果、作ることにした。

こんだけ雪が積もっていると作業もできないし、それなら余った時間を調理に回そうって話である。


せっかくなのでおせちに必要なものはきっちり揃えようと思う。


さて、おせちといえば……そうだな。



「黒豆……豆には変わりないし豆大福で良いか」


きっちりどこ行ったのかな?


いやだってさ……黒豆とかちゃんと煮るとなるとめっちゃ時間かかるんだよ。

作っている間に年が変わっちゃうよ……かと言って買うとお高いし。

なのでこれは仕方のないことなのだ。


さ、次だ次!



「数の子は松前漬け。田作りは……あ、これでいいや」


きっちりとは。


松前漬けは常備しているのでそれでよし。

あとは魚のミイラとピーナッツのお菓子を用意すれば、ばっちりだな! 高いんだよ、許せ!


「伊達巻は卵焼きでいいでしょ。かまぼこはー……雑煮に入れておくか」


卵焼きおいしいよね。

雑煮にいれるかまぼこもおいしいので好き。


この二つは割とセーフなのではなかろうか?

かまぼことかきっちりかまぼこ? だし。


あ、かまぼこはワサビ醤油とかで食べてもおいしいから、多めに買っておこう。

正月用じゃないのも売っていたので助かったぜい。


「えび……あ、エビフライ安い」


お惣菜コーナーの2~3本買っておこう。

鯛? 知らない子ですねえ……。


「あとは煮しめでも作っておけばよし!」


適当に根菜類とこんにゃくと、あと鶏肉……シイタケもいれておくか。

そのあたりを煮ればOK。少し時間をおいて味をしみ込ませたいところではあるが……まあ、早めに作っておいとけば大丈夫でしょ。たぶん。


さって、作るぞー!

そして正月はだらだら過ごすんだ。

すばらしきかな寝正月。




「うん……おなかいっぱい」


年開ける前に食っちゃったねえ!


あれからおせち作りまくったのは良いんだけど、ほかの食材を買うお金が無くなってしまってね。

おせちをつまんでおかず代わりにして……なんだかんだで一日で食い切ってしまった。


久しぶりに食べた煮しめは人参とか柔らかく仕上がって、味もしみしみでおいしゅうございました。

良い感じでおかずになったよ。



「あ」


気が付いたら除夜の鐘が108回鳴っていた。

年越しそばを食べるの忘れていたけど、おなか一杯なんだよね。


「そば……カップので良いかな」


小さいカップ麺のおそばにしよう。

そして食べたら寝よう……おなか一杯で眠気がきている。


初日の出は拝めると良いがどうだろうね。

目覚ましかける気は無いので、朝日を感じて目が覚めることに期待しておこう。




「雑煮おいしい……」


正月の朝といえばお雑煮だよね。

初日の出? 知らない子ですねえ……。


てか業務スーパーのお餅も結構おいしいね。

お餅感は少ないけど、こうやって煮る分には問題ない。


「豆大福がカチカチになっとる」


全部食べたと思っていたら豆大福が隅っこで放置されていた。

丸一日経過してすっかり固くなっている……どうするかな。

捨てるのは勿体ないので無しに決まっているが……むう。



「うん、おいしい」


網に乗っけて焼いてみた。

焼くことで固かった豆大福が柔らかくなり、火で炙った箇所はこんがり狐色となり香ばしい。


焼いた餅は美味しいからな。そりゃ豆大福でも美味しいに決まっている。


切り餅いっぱいあるし、今日はひたすらお餅食べちゃうぞー。




「切り餅が神すぎる」


お餅うますぎんか?

焼いて磯辺にしても良いし、茹でてきな粉と合わせても良い。もちろんあんこも美味しい。


1kgとか余裕で食えちゃうぞ。

てか、もう無くなりそうだから追加で買わないと……そう思って立ち上がろうとした瞬間だった。

後ろの方から何やら不吉な音がしたのである。




「……びり?」


嫌な予感がしてお尻に手を持って行くと……見事に服が裂けていた。

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― 新着の感想 ―
そろそろマスコット枠が作品には欲しいですね、現代では絶滅した日本狼や日本山犬か日本カワウソとか出て欲しい
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