表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生先は戦国時代でした。ただそろきゃんして、おいしくウィンナー食べたいだけだったのに  作者: 熊ごろう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/42

16話

「どうぞ」


具沢山……とはいかないが、しっかり具のはいったでかいお握り3個に豆腐の味噌汁。

それに漬物もつけてみんなの前に並べると、我先にとお握りへ手を伸ばしたのは遊佐さんとその護衛達であった。


遊佐さんはともかく、その護衛の人もなかなか勇気があるね。

梅干し以外は謎な具材に見えただろうに。


あー……あれかな。前に遊佐さんに渡したお握りを実は分けてあげていたとか? さすがに一人で一気に食べるには多かったろうから、ありえるな。


そして商人二人はというと、遊佐さんと護衛二人が食べるのをみてお握りへと手を伸ばす。そして少しだけためらいを見せたが、すぐに口へと運んでいた。

そしてもぐもぐと口を動かし、お? といった表情を浮かべる。



「これもしかすると鮭ですか?」


「正解です。鮭をほぐしたりしたやつですねえ」


赤井さんは鮭を食べたことがあるのかな。

割と貴重品らしいけど、でかいお店の店主とかなら口にする機会もあると思う。


疑問形なのは味付けが大分違うからだろう。

市販の鮭フレークはそこまで塩辛くなくて、ご飯に合うよう色々味付けしてあるからね。


まあ、塩ふいている鮭も血圧上がる味でおいしいけどねえ。腹の部分のめっちゃ塩っ辛い部分とか湯漬けにしたりとか、いいよね。


けど、お握りにするなら鮭フレークのほうがやっぱ好き。



「……うまいですな」


「たしかに……ですがこれは、明日からが辛くなりますなあ」


ふふふ。そんなこと言っても分けて上げられるお米はもうないんだよねえ。

しばらく我慢してほしい。具体的には来年の秋ぐらいまで。



「遊佐様の思いがよく分かりました」


「そうであろう。そうであろう」


「もし人手が必要な際はぜひとも私くめにもお声がけください」


「おお、それは良いですな! わしにもお願いしますぞ!」


俺がなんとも言えない笑みを浮かべていると、二人からもそんな申し出がきた。

これ、割とまじな奴だねえ……目が真剣だもの。


とりあえず。そうですねーと若干棒読みで笑いながら応えておいた。

あんまり大規模になっても困るからねえ……種もみの提供だって限度があるし、この辺りも遊佐さんと話しておかんとな。




「それではまた会おう。雪が積もる前にまた来る」


「はい、お待ちしていますね。道中お気をつけて」


お握り食べ、満足した一行はキャンプ地を後にした。

俺はみんなが視界から消えるまで手を振り、消えたところで……キャンピングカーに戻り、ドローンを起動する。



「なるほど。本当に川沿い歩いていくんだな」


みんなが実際どんな道を歩いているかが気になったので、上空から後を追ってみたのである。

結果としては、見える範囲だけではあるが歩いていたのは道ではなかった。岩がごろごろしているところを足を踏み外さないように進むとか、まじで危ない場所を進んでいたのだ……あれじゃいつ怪我するか分かったもんじゃない。


距離が離れるに従いどこを歩いているかは分かりづらく、やがて姿が完全に見えなくなる。

この先も似たようなところを進むのだろうか、それとも途中からまともな道になるのか……分からないが、少なくとも見えた範囲は危険だと分かった。


せめて途中まででも道を繋げることができれば良いが……さてどうしたものか。




「はっけよーい。のこった!」


アクセルをふかし、ギアをドライブにいれるとキャンピングカーがすさまじい呻りをあげて森へと突っ込んでいく。


どうしたものかと悩んだ結果、俺は力業を選択した。

キャンピングカーが木々をなぎ倒し、森の中をごりごり進んでいく。

途中にある段差などはガン無視だ。


少し進んで振り返れば、そこには広場へと続く一本の道ができていた。



「のこったのこった」


拡張作業も忘れずにね。

返す刀で再び木々をなぎ倒し、広場へと向かいキャンピングカーを進める。


すると車2台が通れる広さの道ができたが……へし折った丸太がごろごろしているので、これもどうにかせんと。

とりあえず回収して乾燥させて、一部は炭の材料にして残りは……そのうち何かを作って貰うつもりなので、その時に使って貰うか。



「こんなもんか……引きずったら草もよい感じに取れてるな。まあ多少手入れしないとだけど」


大体30本ぐらいの丸太が転がっていた。

それらを全部引きずって移動したことで、結果として草もある程度とれたし地面も程よく耕された。

切り株はあとで引っこ抜こう。



「まっすぐ行って川に突き当たるまでは続けるかな」


あまり一気に増えても置く場所に困るし、炭焼き用のペール缶増やしつつ少しずつ道を伸ばしていこう。

とりあえずドローンで見えた限界あたりまでまっすぐ突っ切ろうと思う。

距離的におそらく10日もあれば繋がるはず。


しばらくは日々の作業にいれるようにしようか。




「お、川みえてきた……そんじゃ一気にやっちゃうかねえ」


そう決めてからきっちり10日後。

途中、ちょっとした崖を崩したり、穴を埋めたりと手間取ったところもあったが川が見えるところまではやってこれた。


ちょっと本数がいつもより多くなりそうだが、中途半端に残してもあれなので今日中に終わらせてしまおうと思う。



一旦降りてでかい岩とか亀裂がないことを確認し、キャンピングカーへ戻りアクセルを一気に踏み込む。


この作業も慣れたもんだ。さくさくっと木々をへし折り、川まで道が通じたら今度は丸太を一か所に集める。

だんだん広場と距離が広がるにつれて丸太を歩いて回収するのが手間になってきたんだよね。それで丸太をチェーンでしばってキャンピングカーで広場まで運ぶことにしたのだ。


広場に向かってぶん投げるって手もあるんだけど、丸太の場合変にカーブすることがあり狙いがうまくいかないので、そちらはもっぱら切り株用である。


そして丸太を一か所に集めチェーンで縛り上げたとき、彼らは姿を現した。



「これはまた団体さんで……何かあったんですか? 遊佐様」


遊佐さんを先頭に、真っ青な顔をした完全武装の男が20名ほど。

なかなかの大所帯だが……なんだろうね。近くに居るってことはこちらに何かするつもりじゃないだろうけど。


……もしかして賊がまた現れたとかかな?

それなら完全武装なのもわかる。


真っ青なのは……木をなぎ倒しているところ見られたんだろうねえ。

今回ばかりは何も聞いてこないってのはさすがにないだろう。さてどう説明するか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ