12「親子丼って結構えぐい名前だよね」
遅くなりました。(´・ω・`)ちょいと用事が出来てしまい・・・
「あ、鳥もも安い」
色々話している間に、ご飯が炊けそうになったのであわてておかずも作る。
照り焼きにするか迷ったけど、なんとなく別のが食べたい気分だったので親子丼にした。
半分は丼にして、残りはお皿に乗せてお代わりするときにおかずとするもよし、再び丼にするもよしってことで。
「それじゃ……冷めないうちに頂きます」
「うむ!」
まずは鶏肉部分とご飯をぱくり。
出汁が良い感じに効いてていけるいける。
三つ葉がないけど勘弁な。そのへんに生えている可能性あるけど、さすがにちょっと使うのは躊躇われる。
鶏モモぷりぷりで卵は遊佐さんのことを考えて半熟は避けたけど……これはこれでおいしい。
遊佐さんに至ってはそっこうで一杯目を平らげ、すでに二杯目に取り掛かっている。
なんか前に戦国時代の食生活調べたときに、卵は忌避されるとか出てきたけどあんま気にしてなさそうだな。
おいしければ良いやって感じなんだろうか。
「これは何という料理なのだ?」
「親子丼ですねえ」
「親子丼……親、子」
あ、すっごい絶望したような顔してるねえ。
実際えぐい名前だとは思う。他人丼だとどう思うんだろうか?
今度機会があればだしてみよう。
翌朝。
また遊佐さんの謎音声により目が覚める。
そして朝一で必要なものを買い込み、配達員さんが現れたところで遊佐さんも起床。
さすがにまだ慣れないかーと思いながら、届いた飯盒をみせて使い方を説明していく。
とりあえず試しに一度使ってみますか? ということで、今日の朝食は遊佐さんがお米を炊く担当となった。
おっかなびっくりやっているが……まあ何とかなるでしょ。
いざとなれば湯漬けとかお粥にすれば良し。
「ホッケうま」
「むぅ……少し油はきついが、この大根と一緒に食すと実にうまい!」
おかずはホッケの開きを一匹丸まる焼いたやつだ。
なんか妙に安かったけど、脂ものってて美味しい。
訳アリ品だったのかな? ま、問題なく食べられるので良し。
「米もおいしいですね」
「うむ!」
若干硬めかな? ってぐらいで十分おいしく炊けている。
これなら町に戻っても問題なく使えるんじゃないかな……調理環境変わっちゃうけど、まあそこは調整して貰うっきゃないが。
ごはん食べたらお米を適当な余っている容器につめて、あとはお握りを作って包んで……ああ、サンプル品も用意しないと。
とりあえず砂糖を……さすがにビニールに包まれた状態だとまずいので、砂糖もばらして容器につめておこう。
てか、遊佐さん配達員にいかくしないの!
まだ慣れないかー……いや、慣れないのが普通かもだけど。
「それじゃ、こっちの器にお米入れています。縛ってありますけど乱暴に扱うと解けるかも知れませんのでお気をつけて。それと飯盒とおにぎりです」
「おお。かたじけない……本当に良いのか? 貰ってしまっても」
「勿論です」
遊佐さんは買い取るつもりだったらしいけど、さしあげますって事にしてお金は受け取らなかった。
何せこちらから結構な面倒ごとお願いしているし……。
「さて、しばらくは節約生活だなあ……いい加減冷蔵庫の中身を復活させないと」
遊佐さんが見えなくなったのを確認し、あらためて冷蔵庫の中身を確認するが結果は実に寂しいものだ。
毎日数品保存が効く料理をいくつか作ろう。お買い得パックなウィンナーも買わないと……ここ数日食べてないし。
「そういやもらった袋の中身なんだったんだろ」
パソコン立ち上げて買うもの考えよう……と思ったところで、机に置いておいた袋に気が付いた。というか思い出した。
もらっておいて中身も確認しないのはまずい……見るの怖い気もするが、はたして何が入っているのだろうか。
「……」
小刀がごろんと転がり出た。
なんでだよ……護身用? おそらくぱっとみまだ子供がこんなところで独り暮らしだもんな。
それ心配にもなるか。
「……しまっとこ」
ただまあおそらくキャンピングカー周辺にいる限り使うことはないだろう。
使うとすれば町に行かざるをえない時かな。
その時まではそっと封印しておこう。
食品切るのに使うとかも失礼な気がするし、あと下手に使用後とかだとちょおっとねえ?
「金平完成っと」
午後は宣言通り常備菜作りを始めた。
家庭菜園は本格的にいじるのはまだ先なので、だいぶ石も取り除いたことだしちょっと休憩って感じ。
なのでしばらくは落ち着いて常備菜作りつつ……風呂場をちょっと改造したい。
オープンすぎるから遊佐さん居るときはお風呂にはいれないし、せめて何かで囲っておきたいなと。
ま、遊佐さんが再び来るとしても先のことだろうし、こっちはゆっくり進めよう。
「……うん、松前漬けも大分味がなじんだね」
常備菜をちょいちょい作り始めて数日。
ついには松前漬けとか普通は作らないようなものにまで手を出し始めている。
動画とかみて、これ食べたいなーっと思ったやつはかたっぱしから作っているのだ。
おかげでだいぶ料理の手際が良くなってきた気がする。
「常備菜できたけど、お昼はジャガイモとカボチャ煮たやつなんだけどね」
マヨとかバターつけて食べよう。
……ジャガイモとカボチャが妙に安かったんだよ。
松前漬けは合わないだろうなあ。
「ん、うまい。イモもカボチャもほくほくだ」
イモは道産。カボチャはどこのだったかな……忘れたけどうまいね。
味付けもなしでただ煮たというか茹でただけなんだけど、熱々にバターやマヨをつけて食べるといけるんだこれが。
「……いかん。もうお腹一杯だ」
どちらもお腹に溜まるから、すぐに満腹になる。
お米だともっと量食えるんだけどねえ。
半分ぐらい余ってしまったけれど、どうするかな。
ポテサラ? それだとカボチャが余るな……うーん。
「コロッケにするか……そういえばこの体になってから揚げ物食べてない」
ジャガイモは普通のコロッケに、カボチャはカレーコロッケかな。
年をとると揚げ物がきつくなってきてねえ……その流れで揚げ物食べていなかったから、ちょうど良い。若くなった体の力をもっと見せてもらおうじゃないか。
「……山盛りのコロッケとかお店でしか見たことないぞ」
2~3個食べたら満足しそうな気がしなくもない。
……まあ、パンに挟んだりとか、蕎麦に入れちゃうとか用途はあるし。
無駄になることはあるまいて。




