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第十八章 メテオスター

第十八章 メテオスター


亡き大臣の息子が、震える指でマヤを指した。

「――あの女です、姫」

エマ王女は値踏みするようにマヤを見る。

「そこにいるお前。

 ケンタを倒したのは――お前で間違いないか?」

「人違いです」

即答。

次の瞬間――ゴツン。

王女の拳が、息子の頭に落ちた。

「違うと言っているではないか」

「ですが……!

 東皇帝の命を取ってほしいのです!

 謝礼は――」

「もういないじゃない」

軽すぎる一言。

通りの空気が凍った。

木の陰。

「……頭おかしいんですかね。

 皇帝暗殺を道の真ん中で話すなんて」

背後に気配。

「ケンタがお前に負けたらしいな」

英雄ハルト。

「私はパンチで意識を刈り取られただけです。

 人違いでは?」

「世間はそう見ない」

「チェ。騙されてればいいのに」

ハルトの瞳が燃える。

「次は僕だ。

 ――弓で決着をつけよう」

「明日、戦場ヶ原で待つ」

戦場ヶ原

風だけが草を揺らす。

中央に立つハルト。

――ドスッ。

足元に矢。

「合図、か……」

遠すぎる距離。

常識外れ。

炎の矢が降り注ぎ、爆ぜる。

「射程が……違いすぎる」

走る。

右、左。

それでも捉えられない。

丘の上。

「クリティカル確率100%なのに……

 狙う前にずらされる」

「なんで当たんないのよ……!」

弓を捨てる。

――杖。

空に巨大魔法陣。

「メテオスター」

十の流星。

大地ごと、炸裂。

土煙の中。

ハルトは――

半分、地に埋まりながらも立っていた。

だが限界。

膝をつき、

静かに倒れる。

遠くで、二人の少女が駆け寄る。

その瞬間。

マヤは我に返った。

「……また魔法……使っちゃった」

頭を抱え、しゃがみ込む。

風だけが、

何事もなかったように草を揺らしていた。


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