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剣帝と呼ばれた一兵卒  作者: もやひと
リーベルトルムの戦い
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作戦

 結論から述べると、連合軍はウェナジオ軍との正面衝突を避けたい状況にあった。

 それというのも、ブラナテラ、スクドゥマ、リーベルタ、その三国の兵力を合計した数に対し、リーベルトルムを包囲するウェナジオ兵の数はその倍以上。

 現状、ウェナジオ軍は四方に展開しているが、本格的な衝突が起これば、兵の大半がそこに集結することは想像に難くない。

 加えて、ブラナテラ、スクドゥマの連合軍と、城壁の内に居るであろうリーベルタ軍との連絡手段が無く、戦闘行為における効果的な連携が期待できない。

 そのため正面衝突が連合軍にとって不利となることは明らかであった。

 そこで連合軍は、標的をウェナジオ軍の輜重(しちょう)隊に定めた。

 つまり、水や食糧、その他物資の運搬を担う隊を撃破、その補給を断つことで、ウェナジオ軍の兵力維持を阻害するという作戦を立てた。

 しかし、それだけでは不十分であった。

 連合軍はリーベルタへ向けて、援軍のあることを明確に知らせる必要があった。

 なぜなら、連合軍は援軍要請を受諾したものの、その返答が無事にリーベルタ国内へ伝達されたか否かは不明であったのだ。

 従って、リーベルタが援軍の到来は無いと悟り、今すぐに降伏してもおかしくはない状況であり、連合軍はそれを防がねばならなかった。

 果たして連合軍は、敵の輜重(しちょう)隊を襲撃する本隊とは別に、敵軍待ち受けるリーベルトルムへ突進する特別攻撃隊を編成。

 そしてその特別攻撃隊の一員に、パウルスの姿があった。

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