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剣帝と呼ばれた一兵卒  作者: もやひと
ナゥラ攻城戦
86/152

決戦

 四名のカエロヌ兵に護られていたのは、やはりカエロヌ大公、その人であった。

 そして四名のカエロヌ兵は、大公の親衛隊であり、国内最強を謳われる者たち。

 数の上では十三対四。だが通路の狭さにより、ブラナテラ精鋭部隊が絶対的有利とは言えぬ状況だった。

 槍を交えた彼らは、一歩退き、まずは間合いを保持――しかし、ブラナテラが三名の魔術士は動いていた!

 二名は通路を破壊し敵の退路を断つため、カエロヌ大公、その後方の天井を標的に『掘削(ディグ)』の詠唱を開始――もう一名は大公へ直接攻撃するため『(フラム)』の詠唱を開始!

 最前衛では槍術士が睨み合い――刹那、何かが。

 ブラナテラ陣営からカエロヌ陣営に向けて、何かが吹き抜けた――そのような感覚を、場に居合わせた者たち全員が覚えた。

 ――正確には、その感覚を受けたのは、カエロヌ大公と、パウルスを除いた全員であった。

 直後。

 どさり、とカエロヌ兵の背後で音がした。

 そこには、仰向けに倒れたカエロヌ大公の姿。

 そしてその胸には、パウルスの剣が、深々と突き立っていた。

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