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提案
「敵はやはり槍兵の集団です。その構成は、全員が槍兵と言っても差し支えないほどです」
パウルスは小隊に戻るなり、隊長ヤコブへ、そして隊員たちへ、そのように報告した。
それを聞いてヤコブは答えた。
「なるほど。ではカエロヌ軍が到達次第、一応は交戦に出よう。だが、無理はしてくれるな。必要以上の危険を冒したところで、その効果は薄いだろう。今回は相手が悪い」
もっともな内容だった。
――が、パウルスはそこへ提案を持ち掛けた。
「いえ――私に策があります。成功率も高く、それで恐らく敵軍は崩壊します。ただし、小隊全員での協力が不可欠です」
「――詳しく聞こう」
「ありがとうございます。まずは、私が単独で突撃し、敵の布陣を乱します。そこに隙が生じたら、すぐに続いてください。そうして敵陣の中央まで切り込みます。それが実現したときは、隊長、私の背中を預かっていただけますか」
パウルスの話を聞いたヤコブは、少考してから答えた。
「――確かに、敵の懐まで到達できれば、あとは易い仕事だろう。だがしかし、単独にて突撃し、敵の布陣を崩す――可能なのか」
ヤコブの問いに、パウルスは言った。
「――奥の手を使います」




