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偵察
「敵は槍兵集団だ。しかも見たところ、通常より獲物が長い。我々の出る幕はないかも知れん」
ヤコブは隊員たちに、そう告げた。
そう、剣は槍に対して相性不利――。剣術小隊が出張ったところで、まず接近すら許されない可能性が高い。
それを聞いたパウルスは、自分が偵察に行くことを申し出、ヤコブはそれを承諾した。
己が保身を最優先とするパウルスにとって、現状把握は、最重要とも言える事柄だった。
そうしてパウルスは、敵軍の状況を確認に向かった。
パウルスはまず、大通りから一旦離れ、大通りと並行する路地を経由。カエロヌ軍を臨める脇道に入り込み、その様子を覗った。
果たしてヤコブの言葉通り、敵は長槍を携えた集団であった。
パウルスは考えた。
通常、剣兵は槍兵を苦手とする。――だがパウルスは、複数の対抗策を持っていた。
問題は、まずそれを行使するか否か。そして行使する場合、そのうちのどれを採用するか。
偵察を終えたパウルスは、それを検討しつつ帰路についた。
そして、ヤコブ小隊の元へと辿り着いた頃――その結論は出た。




