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剣帝と呼ばれた一兵卒  作者: もやひと
ネヴライアの会戦
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決定打

 刹那。ルドヴィクスとトゥッリスの目が合い。

 あの者が――!

 奴が――!

 そこに奇妙な意思疎通が起こった。

 敵将ッ――!

 そしてトゥッリスが。ルドヴィクスが。

 まったく同時に。叫ぶが如く号令を口にした!

「B班『隆起(ライズ)』発動ッ!」

「パウルスッ!」

 ――ゴッ!

 瞬間、地中より勢いよくせり出した土の壁が、両軍を隔てた!

 ――制したッ!

 トゥッリスは確信した!

 壁越しの『(フラム)』、そして『氷刃(アイシクル)』――この連携が決定打ッ!

 これで我が軍の勝利は揺るがないッ!

 ――が。

 傍らに違和感。

 振り向くトゥッリスが目にしたものは――既に事切れ、今にも地に伏す彼の腹心の姿と、ブラナテラの剣兵が一人。

 そして、その剣兵の腕より、自らの喉元へ延びる、剣が切っ先――!

 何――が――?

 トゥッリスに理解する間を与えることなく。

 そのブラナテラの剣兵――パウルス・シルウァルムは、リーベルタが智将、トゥッリスの喉を貫いた。

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