率先垂範①
ディーンが現れてから、戦艦を建造するドッグは活気に満ちていた。
ディーンが訪れた当初、一隻目のメインマストを立てるのに四苦八苦していたのが、ディーンが契約金を受け取る頃には三隻の戦艦の艤装がほぼ完成しており、着水して模擬戦を行える程にまで進捗が進んでいた。
進捗予定の正のフィードバックの狂いが戦艦関係者を驚かせて、予定にない演習をしようなどと湧きたっていた。
ディーン「後はくだらない貴族のための内装ぐらいだろう。
契約金も受領したし、俺の仕事も今日までだな。」
ドッグ長「おい、おい、寂しい事言うなよ!ボーナスの上乗せは物足りなかったか?
関係各所にはアンタを熱く推薦してやるよ!それとも傭兵業が本業ならミルドランの待遇の良い部隊を紹介してやるよ!」
ディーン「…すまないが、仲間を待たせているのでな。約束を守るのが俺の主義でな。」
ドッグ長「そうか…よし!俺の奢りの酒ぐらい最後に付き合えよ!今夜は帰さんぞ!」
ディーン「ああ、喜んで。」
近隣の海
複数の海賊船をつれたジェルミ海賊船は大型魔獣を二体同時に撃破してみせた。
ジェルミ海賊船船員「す、スゲー!?どうやってんのか近くにいてもわかんねーよ!?」
ジェルミ海賊船船員「やっぱ、ジェルミ船長は最強だな!!!」
ジェルミ(…おかしい…魔獣どもが上の空だ…)
ジェルミ(…ミルシュクアからの連絡はバァルジモア艦隊のアルゴラ大陸航路開拓宣言とバァルジモア艦隊がバァルジモア本国に帰還した際の2回届いている…
バァルジモア艦隊はシルフィアが提督代理として艦隊の最高責任者として開拓宣言と艦隊帰還を成し遂げた事、
ミラドの私掠船はアルゴラ大陸に残る艦隊グループとミラド率いるバァルジモア艦隊帰還グループに別れて行動している事だ…
…シルフィアがトップに立つって事はカーター先生とカルドスはくたばったんだな…
…カーター先生…)
ジェルミ海賊船員「せ、船長!!す、すみません、新入り共と揉めちまいまして…」
ジェルミ「…どうした?」
ジェルミ海賊団の古参のメンバーと新規参入したワルスボズマ派の元幹部が言い争いをしている。
古参メンバー「ふざけんな!!お前らにいきなり爆薬を扱わせるわけねーだろが!!」
ワルスボズマ派「…いい加減無能な連中が威張り散らかしているのを見るのは飽き飽きしてきた…その程度でよくジェルミさんの下で活躍できたな…」
ジェルミは一瞥して状況を把握しつつも自分の言葉で争いを牽制した。
ジェルミ「おい、おい、お前ら、さっきの俺の魔獣解体ショーが物足りなかったか!?
お前にも出来るようにやり方を教えてやろうか!?」
古参「ジェルミ船長!!コイツらが自分たちにも武器を扱わせろってほざいてるんですよ!!」
ワルスボズマ派「…ジェルミさん…やり方を教えるとは、自分達が実力を示す機会を与えてくれる、と言う事でしょうか?」
ジェルミ「…」




