魔獣分析①
ライザとベテラン監視員は海沿いの沿岸部の街に大型魔獣の出現予測と対策を検討していた。
ライザ「山間部で巨大化をした魔獣てのは自分の生まれた辺りを生活圏にすると思ってたけど、この辺の魔獣は行動原理が違うのか?」
ベテラン監視員「…概ねその認識で正しかっな…
しかし、最近は傾向が明らかに変わったと言える。」
ライザ「…魔獣が海側に進出するメリットみたいなのを見出したのか?
それも一個体じゃなく、魔獣全体がその傾向にある、って事か?」
ベテラン監視員「…断言するには観察の情報がまだ少ないが、個人的にはユニークだと思った見解がある。」
ライザ「ん?どんな?」
何でも大型魔獣が森からわざわざ海に出てきて海を拝んでるんだとさ。
人が遠くの月を眺めるようにな。」
ライザ「魔獣が海を拝んでる?
何か崇拝したい対象でもいるのか?」
ベテラン監視員「…さあな、意味は俺たちが勝手に見出してるだけだからな。」
ライザ「まあ、いいや。私は現れる魔獣の中で大型のヤツを討伐すれば報酬金が支給されるんだろ?」
ベテラン監視員「ああ、監視業務に上乗せされてな。
そして許可証も発行される。」
ライザ「許可証?何の?」
ベテラン監視員「魔力運用が可能な連中が参加可能なギルドの許可証だ。俺自身は会員じゃないから構造を語るだけだかな。」
ライザ「!?」
ライザは考えた、エキドナはこの専門性の高いギルドの存在を知っていたのだろうか?
ライザ「…私の魔法の師匠がいるんだけど、ギルドの存在についてはまったく説明してくれなかった。あの人はギルドの存在を知っていたのだろうか?」
ベテラン監視員「…お前の先生が語る答えとは全然返答する内容が違うかもしれんが、お前自身が魔力運用専門家ギルドという構造に辿り着くまでが、お前に課された試験の一つなんじゃないか?」
ライザ「…なるほど…
!?じゃあ、この森の監視以外にも魔力専門家ギルドの試験みたいなのはあるのか!?」
ベテラン監視員「ああ、ミルドランは地方へ、バァルジモアは中央へ、と言われている。」
ライザ「!?…ミルドランが地方に分散してるってのは、まあ、私のイメージに合うよ。
バァルジモアって魔法なんて概念を扱ってたなんて以外だなー。艦隊のイメージしかなかったよ。
バァルジモアの中央へ、ってどんな形をしてるんだ?
皇帝が魔法を使えるのか?」
ベテラン監視員「…お前の納得いく答えではないかもしれんが、バァルジモアという権力構造が、魔力運用の構造を再現出来る、とされている。例え、人の記憶から忘れさられてもな。」
ライザ「??なんだそれ?条件が揃えばバァルジモアは魔法を扱う国になる、って事か?」




