見長省己③
ーかつての燃えさかる戦場
エキドナ「…お前…どういうつもりだ?手当たり次第に兵士を殺しやがって!世界を敵に回す気か!?カルディオーネ!!」
カルディオーネ「…アタシを理性のない魔獣みたいに扱わないでおくれよ…エキドナ…
相手が敵を持ってアタシを攻撃してくるから返り討ちにしてるだけだろ?アンタもやってる事じゃないか。」
エキドナ「…私は次の敵を産み出さないように立ち回ってるさ…
お前の選択には品性が無いって言ってるんだよ!」
カルディオーネ「こりゃ驚いた!!アタシに説教かい?
周りの視線を気にしながら怯えて生きろ、とでも言うつもりかい!?
ドラゴンを殺す化け物が今更なに言ってるんだよ!!
お前はとっくに人間扱いされていない恐怖の対象じゃないか!!」
エキドナ「…このままの生き方だとお前もアルグスと同じ道を辿る事になるぞ…」
カルディオーネ「…運命が決まっているなら今を好きに生きてなにが悪い!?
酒に溺れて何が悪い!!
快楽に溺れて何が悪い!!
…今を生きているって実感してるって感じるのがどうしてダメなんだ…」
エキドナ「…」
少年「…そのカルディオーネみたいな友だちを説得したかったの?」
エキドナ「…別に友達でもなんでもないけどさ、ソイツの痛みみたいなのが何となく伝わっちゃうんだよね…」
少年「ドナお姉さんは周りの人を気遣って生きてるんだね。
お姉さんの人生の目標ってあるの?」
エキドナ「うーん、目標か…
あるんだけど、今はとりあえず仲間の為に馬車を手に入れる事かな。」
少年「え?馬車ってお母さん達が育ててる馬が引っ張るヤツでしょう?」
エキドナ「!?馬ってこの辺で育ててる馬かい?」
少年「うん、聖女様が乗るための特注の馬車とそれを引く大きな黒馬、あと白い早馬をせっかく準備したのに、聖女様が家出しちゃったから一方的にキャンセルされちゃってさ、お母さんたち困ってるんだ。」
エキドナは少年から馬車の情報を聞きながら、子供達と楽しそうに遊んでるディアナを見つめ、溜息をついた。




