14
リベルトside
「ははは!いい表情だな?」
餓鬼は、絶望していた。
死を恐れていた。
そうまさにこの表情が、堪らねぇ。
絶望に顔をゆがめ苦しみに恐怖し、もがき苦しむ様がな。
「おっと?死んだか?呆気ねぇ。さぁトドメを刺してやるよ。心臓になァ。」
俺はマチェットに切り替えた。
なんとも呆気ない最後だな。
「チェックメイトだ。」
餓鬼の心臓目掛けてマチェットを振り下ろした。
が。
「なんだ?この赤い…何かは。」
そう、貫通すらしなかった。
こいつは生きている。
スっと目を開け俺を見て言った。
「傷をつけられては困る。リベルトだったか。」
「あ?」
「まぁ、感謝はしてやるが。俺を舐めるなよ?」
ガンッ!!!
物凄い早さで、体当たりをされ俺は吹っ飛ばされる。
「ぐはっ?!」
急に…なんだ…?赤い何かを纏い…瞳の光は消え赤黒い色へと変化し感情を感じさせない餓鬼がいた。
「まさか、出てくることになるとは思わなかったが。まぁいい。時間稼ぎと行こうか。 」
「へぇ…おもしれぇじゃねぇか!」
餓鬼の一撃は今までより、何十倍にも重かった。
素早さも、桁違いだ。
いつの間にか素手で戦っていた。
「なかなやるな?」
「テメェもな?」
お互い互角に闘っていた。
「そうだ…こんな場所ではつまらないだろう?フィールドを変えてやろう。Lass den Raum in der Dunkelheit」
「あん?」
餓鬼の手から紫と黒が混じった球体が出来る。
それは、このあたり全体を球体状に包み込みやがった。
「さぁ、出来た。そうだ、1つ注意点を述べておこうか。存在しえるのはこの空間のみ。1歩外に出てしまえば消滅する。例えば…この石のように。」
足元にある、丸っこい大きめの石を球体の外へ投げた。
石は球体の外に出た瞬間から消えた。
「へぇ…おもしれぇな!外に出しちまえば、チェックメイトって訳か。」
「賢くて助かる。そういう事だ。」
コイツが何者か分からねぇが…殺り合う価値はあるな。
左脚を後ろに下げ、構えた。
「へぇ…面白い。」
奴は、その場で真っ直ぐに立つと後ろで手を組んだ。
明らかに挑発している。
武器は使わねぇってか?
「殺ってやる。」
誰か知らねぇが、殺してやる。
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???side
「傷をつけられては困る。リベルトだったか。」
「あ?」
「まぁ、感謝はしてやるが。俺を舐めるなよ?」
ガンッ!!!
思いっきり、飛ばしてやった。
まぁ、これぐらいで死ぬような物体では無いだろう。
「ぐはっ?!」
「まさか、出てくることになるとは思わなかったが。まぁいい。時間稼ぎと行こうか。 」
「へぇ…おもしれぇじゃねぇか!」
会って数分間、格闘していた。
「なかなやるな?」
「テメェもな?」
こういう、殺風景な場所はつまらない。
深い暗い…闇が1番落ち着く。
「そうだ…こんな場所ではつまらないだろう?フィールドを変えてやろう。Lass den Raum in der Dunkelheit」
「あん?」
俺の手には紫と黒が混じった球体を作り
あたり全体を球体状に包み込んだ。
「さぁ、出来た。そうだ、1つ注意点を述べておこうか。存在しえるのはこの空間のみ。1歩外に出てしまえば消滅する。例えば…この石のように。」
足元にあった、丸っこい大きめの石を球体の外へ投げる。
石は球体の外に出た瞬間から消える。
「へぇ…おもしれぇな!外に出しちまえば、チェックメイトって訳か。」
「賢くて助かる。そういう事だ。」
まぁ、賢くなければ残虐行為も出来ないか。
このフィールドの変化をもたらしたのも
ただの余興に過ぎない。というより、俺が落ち着かない。
ただそれだけ。利用されることもないが。
そうして、自身の戦闘スタイルに変える。
と言っても、棒立ちになり後ろで手を組むだけなんだが。
「へぇ…面白い。」
挑発しているとでも思われただろうか。
まぁ、そうとも取れるから仕方ないだろう。
別に構わない。
これは…ただの時間稼ぎであり、そもそも俺に傷をつけることなんて不可能なのだから。
「殺ってやる。」
リベルトの目が獲物を定める鋭い目付きとなり
面白い戦闘スタイルをとる。
こんなスタイルは初めて見た。
俺は、彼を観察していた。
勿論、攻撃は当たっていない。そもそも、掠りもすらしない。
そして俺は1歩も動いていない。
彼は何やら考えているようだ。
もう時間か…。
「あぁ、楽しかったぞ。リベルト。お前とはあちらの世界の住人だったなら…きっと手を取り合っていただろうな。」
おっと…言わなくてもいい事まで言ってしまった。
「あ?意味わからねぇことをゴチャゴチャ言うんじゃねぇ!」
「そうだ…俺を楽しませてくれた御礼として餞別を渡そう。」
「あ…!?」
俺は、リベルトのTag…とやらがついてない手を切り落とした。どうやって?それは企業秘密だ。
「ぐぁああ”あ”あ”あ”あ”あ”っ!!」
腕が床に落ちた鈍い音と共に、
ボタボタと血が出てくる。
これだけあれば十分だろう。
それに、元に戻るだろうしな。と言っても限界があるか。
そして、血を操作して…ある武器を作ってやった。
「その武器が餞別だ。お前にしか扱えない…第2の剣となるだろう。そうだな…その剣の名は…漆赤の龍神とでも名付けておこうか。」
さて。
また、球体を出しリベルトの腕の部分だけ空間を巻き戻す。
ほら、元通りだ。
「さらばだ。」
この別れの言葉に、返事はかえってこなかった。
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