シローとレオ、それにギルバート
「レオ、まさか本当にそんな事…」
「シローさん、感じませんか?あの唄。お母さんがいつも楽しい時に口ずさんでた…あの…」
暫し沈黙して聞き耳をたてるシロー。ハッとして思わず椅子から立ち上がる。
「あっ?!まさ…」
ギルバート博士が自らも含め落ち着かせようと、ゆっくりと話し出す。
「皆さん、先程レオさんからも話を聞きました。私の見解をお話しさせていただきます」
固唾を飲む一同。それぞれが聞き逃すまいとモニタースピーカーに集中する。
「SOLR-ⅠとⅡの接触の瞬間、以前の実験と同じような反応が起こりました。ただ、数μsでその反応は収まっています。そしてSOLRはそれぞれ消滅などは起こらず、単体の時よりも、むしろ安定しています…。」
「それよりライザは?!」
ギルが叫ぶ。
「…それが…わからないのです…観測機器にはライザさんの生命反応は捉えられていません…現時点で考えられる可能性は…前回の実験同様に異次元へと移動した…としか…」
聞いている全員がザワつく。
「ただ!…ただ私個人としては、レオさんと同じように思ってます。科学者としての確信はありませんが…それでも、感じるんです…」
レオも同様に
「僕にはあの周期がお母さんの唄に聞こえています。それもとても機嫌が良いときの。小さいときにいつも聞かせてくれたあの唄なんです。」
「じゃあなにか、ライザはSOLRに取り込まれたっていう事かい?!」温厚なギルが声を荒げる。
「こちらカール艦長。亜空間スキャナーの反応でもSOLRの接触と同時にロストしたようです。ただ、ほんの一瞬、SOLRとライザ艦長が重なるような反応があったようです。余りにも短時間のため、時間をかけて解析しないとならないですが。」
それぞれが持場から動けないまま、時間だけが過ぎる。




