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信長英雄記〜かつて第六天魔王と呼ばれた男の転生〜  作者: 揚惇命
3章 タルカ侵攻作戦

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39話 異変

 マジカル王国お抱えの密猟者と話をするヴァルカス・フォン・シュタイン。


 ヴァルカス「まさか、お前が来るとは。陛下もそれだけ本気ということか」


 ???「そういうことだ。ドワーフとエルフを発見次第、速やかに行動を封じ、最悪殺して魔石だけでも持ち帰れとのことだ」


 布で目以外を隠し、森で目立たぬように全身緑で統一された服を着た怪しげな男は、マジカル王国の陛下お抱えの密猟者の1人であり、カメレオンという密猟者軍団の頭領である。


 ヴァルカス「よく分かった。で、俺たちはどうすれば良い?クライムからは、森を燃やせた言われているが」


 カメレオン頭領「森だからこの服で着たのに森を燃やすだと?ヴァルカスは陛下の怒りを買いたいと見えるな」


 マジカル王国では、序列がめちゃくちゃになっていて、陛下の下に大臣・宰相とここまでは普通なのだがこの下に密猟者、その下にヴァルカスの率いる貴族中心の魔道師団デビルファイア、その下に貴族、その下に士族、商人、平民、その下に売られた平民の子供達で構成される水の魔道師団ポセイドン、最底辺に奴隷である。

 そのため、ヴァルカスたちは上の立場である密猟者に確認を取る必要がある。

 だが、今回においてだけでいうのならヴァルカスは、運が良かったと言える。

 そのお陰で森の奥で手ぐすね引いて待っているオダの軍勢の集中砲火を受けずにいるのだから。


 ヴァルカス「そんなことをするわけがない。も、勿論、カメレオンの言うことに従う」


 カメレオン頭領「なら、森を焼くのは、俺たちがエルフとドワーフを魔石に変えた後にしてもらおう」


 ヴァルカス「分かった。ここで待機している」


 カメレオン頭領「懸命な判断に感謝するよヴァルカス」


 こう言って、密猟者軍団カメレオンは森の奥へと入っていった。

 それを見届けた舌打ちをするヴァルカス。


 ヴァルカス「チッ。陛下は俺に任せると言ったのに信用が無いようだ。アイツらを送り込んでくるなんて」


 その様子をヴァルカスの側近の1人で、友人でもある貴族の1人デンデロン・フォン・カーマインが慰める。


 デンデロン「ヴァルカス、お前の気持ちはよくわかる。よく我慢したな。陛下の専属お抱えという特別待遇のカメレオンに」


 ヴァルカス「俺の我儘でお前たちを危険に晒すわけにはいかんからな。使い捨てのポセイドンと違いお前たちは替えが効かん。魔道師団を守る盾としての存在であった魔導の盾も少し前に行方知れず。レックスの奴が鍛えただけあって、有能ではあったが。アレは、何かある。後、この森の嫌な雰囲気だ。予定通り、立ち入らずに早々に燃やしたい」


 デンデロン「そうだな。この森には何かある。俺の頭も警戒音はずっと鳴ってる。おかしいよなオダの者たちは、タルカ攻略に兵を解き放ったというのに。この森からは、何か匂う」


 ヴァルカス「あぁ。それが何かカメレオンの奴らが少しでも探ってくれれば良いが」


 デンデロン「俺たちは言われた通りにここで待機していよう」


 ヴァルカス「あぁ。そうだな」


 その頃、森に入ったカメレオンたちは。


 カメレオンA「頭領!人間よりも小さいおっさんを発見しました!」


 カメレオン頭領「ヒゲモジャだな?」


 カメレオンA「はい!やはり大臣の言った通りでしたね」


 カメレオン頭領「あぁ。さて、次の魔法研究のため陛下は土の魔石と風の魔石を高く買い取るとのことだ。奴を追って!巣を特定したら中の奴らを全て、殺して魔石に変える。行くぞ!」


 カメレオンB「はっ!」


 ドワーフA「やれやれ、サブローの坊ちゃんに頼まれてこんなことに協力することになったが本当にこんな見え透いた罠にかかるのかね。その魔族の手先とやらは」


 ドワーフB「そんなこと言われても分かるかよ。ただ、あの武器作りは久々に楽しかったな。後、酒!あの坊ちゃんは俺たちのことがよーく分かってるぜ。美味い酒と見たこともない物作り!これこそ俺たちの本領発揮だろ!その坊ちゃんが手を貸してくれっていうんだ。俺たちを守るためにな。俺はもうあの坊ちゃんの事が気に入っちまったからな」


 ドワーフA「何言ってんだ俺と一緒になって、若をけしかけて喧嘩を売ったのによ」


 ドワーフB「それとこれとは話が………ガルベス気付いているか?」


 ガルベスと呼ばれたドワーフA。


 ガルベス「あぁ、マジでこんな見え透いた罠に引っかかる馬鹿が居るとはなぁ。ドッヂ、この後は分かってるな?」


 ドッヂと呼ばれたドワーフB。


 ドッヂ「勿論だ!坊ちゃんが用いてる影の連中の元に連れて行くんだよな?」


 ガルベス「その通り。後は、力のない俺たちのことを守ってくれるサブロー坊ちゃんの腕の見せ所ってわけだ」


 辺りを警戒して今気付いたとばかりに逃げる準備を始めるガルベスとドッヂ。


 カメレオンA「頭領!奴らがこちらに気付いて動き出しました!」


 カメレオン頭領「ククク。泳がされてるとも知らずに哀れな奴らだ。追って、奴らの住処を特定するぞ!」


 カメレオン頭領の言葉に頷いて、ドワーフを追うカメレオンだったが最後尾の男がまず草むらに引き込まれる。


 カメレオンC「なっ!?ガっ」


 トガクシの忍A「良し。1人目確保完了。こちら、モモチ。1人仕留めた。密猟者はそちらに向かって移動中。次の最後尾を頼む」


 モリトキ「了解した。モモチは、密猟者の死体を隠した後、すぐに次の地点へ移動せよ」


 モモチ「了解だ頭領」


 そう、モリトキ率いるトガクシのやり方は単純明快、気付かれずに最後尾の人間だけを確実に始末していく。

 このやり方で、カメレオン頭領が気付いた時にはカメレオンのメンバーが僅か3人になっていた。

 攫う側が攫われる側になっていたのだから笑うしかない。

 ここまでお読みくださりありがとうございます。

 ブックマーク・良いね・評価してくださいますと執筆活動の励みとなりますので、宜しくお願いします。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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