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僕のお母さんは△▽女優  作者: kyonkyon
第24章 雪と温泉とウィンタースポーツ

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ゴールデンウィークと△関係 9話

「ふああ……。」


俺は無意識に口を大きく開けてあくびをしてしまう。

何故だろう、最近できる限り7時間は睡眠を取るようにしてるのに……何をしてても眠い。


頭はふらついて、妙に無気力な感じと小さな頭痛が起きていた。


楽しそうに東京タワーへと向かう2人に比べて半歩だけ遅れてしまうほど俺の身体は妙に疲れていた。


「うわー!これが東京タワー!すごい……赤くて綺麗!」


そんな仲夢華は楽しそうにはしゃいでいた。

若干駆け足で置いていきそうであるほどに。


東京タワーの麓では外国人が写真を撮っている。

そして、若干レトロな感じも残しつつ昔母ちゃんときた時よりも内装が綺麗になっていたので力を入れられてる感じが伝わってきた。


「う……。」


でも、何故だろう。

妙に力が入らない。若干景色がふらついてしまう。


すると、俺の手を舞衣が静かに握り心配そうにこちらを見ていた。


「直輝くん……大丈夫?」

「え……あ!大丈夫大丈夫〜!ちょっと昼寝し過ぎてたみたいだ!ほれ!」


しかし、舞衣の少し縦長の瞳孔は明らかに俺の不調を見抜いてる様子だった。

しまった、から元気過ぎたか。


「……そう、それならいいんだけど。」

「おーい……って、イチャつくなし。」

「「あ……。」」


俺たちは咄嗟に手を離す。

俺たちふたりをジト目出みた後に夢華は満面の笑みでチケットを見せてきた。


「へっへ〜!せっかくだしトップテラスでも登ろーよ!」

「……だって、どうする?」

「ああ、行こうか。」


俺たちはエレベーターに登り上へ上へと登っていく。

そして、到着音が聞こえると静かにエレベーターのドアが開いた。


「わー!すごく高い……!ほんと、来てよかった。」

「250mか、やっぱり現代から見てもすごく高いよな。」


夢華はずっと目をキラキラさせていた。

心なしか目から感動で涙が出ているようにも見える。


挿絵(By みてみん)


正直、今すぐにでもまた眠りたい気分だったけど、こんなにも目の前の景色に夢中な女の子がいたら、放っておくことはできないだろう。


「ねえ、写真撮ろうよ!舞衣も!」

「え……私も?」

「もちろん!せっかく付き合ってくれたんだし!」


そう言って、夢華はスマホをインカメラにして俺たち3人を撮る。

東京タワーからみた、夕焼けに染まる無数のコンクリートが並ぶ東京。

無数に並ぶ建物が米粒のように見える景色と、俺たち3人が各々で違う表情をしていてとても良い写真が取れた。


それを見て夢華は宝物のように大事にしていた。


東京タワーの中身はどこまでも続くパノラマや和風の茶屋のような内装、そしてその雰囲気をスタッフさんが丁寧に作り上げていて今でも東京タワーは日本の象徴だった。


「私……来てよかった。普段当たり前のように見ているものも、当たり前だけど携わってる人がいてこのタワーは生きてるってことが伝わってくる。」

「……だな。夢華、誘ってくれてありがとう。」

「うん、ウチも来て良かった。2人がいなきゃここまで来れなかったよ。」


最初は混沌とバチバチと火花が飛び交っていた3人だったけど、こうして素敵な景色を共有すると……気が付いたらこの3人で良かったと思えた。

きっと、いくつになってもこの景色は良き思い出として残るだろう。


「直輝、舞衣……ウチ決めたよ。ウチはやっぱり、歌手になりたい。この華やかな東京でスポットライトに当たりたい。だから……ウチ東京の学校に出願するよ。」

「「………。」」


そう言って、夢華は夕焼けに照らされて褐色の肌が煌めいてどこまでも晴れやかにしていた。


「私も、歌手ほど大きな夢じゃないけど……もっと優しくなりたいな。父さんの再婚……応援できるように。」

「……舞衣、いい夢じゃん!ウチ応援してるよ!」

「ふふ、ありがとう!」


夢を語る夢華に敬意を示してるのか、舞衣も等身大の目標を腹を割って伝える。

そうだ、俺も疲れているし……どこまでも夢が遠いような気がしたけど、決めないとそれすらたどり着けないんだ。

そう思って、俺も本心を伝える。


「俺は……医者になりたい。誰かの助けになりたい。誰かの希望になりたいんだ!」


「直輝のくせに生意気!」

「ちょ、俺だけ酷くね?」

「でも、直輝らしくい最高の夢だと思う!」


相変わらず憎まれ口は減らないけど、そうやって笑う夢華はもう俺にとってはかけがえのない友人だった。


「そうね!でも、いつでも弱音吐きなさいよ〜。直輝くん無理する癖あるから。」

「舞衣まで……。」


結局、舞衣にも全てバレてたみたいだ。

今日は無理せずゆっくり休むとしよう。


「あ!思いっきり甘えてきてもいいからね!なんなら何も出来なくなった直輝くんを一生養うルートでも……はぁはぁ。」

「……目がヤバいんだけど。」

「まあ、いつもの事だ。」


こうして、俺たちはエレベーターを降りて帰り道を進む事にした。

時間はあっという間で気が付いたら当たりは夕焼けから少しずつ夜へと近づいていく。


そして、東京タワーは俺たちを見送るようにライトアップされる。

俺たちは、その様子に見とれて……静かに去っていった。


ゴールデンウィークも、明日で最後。

しかし、まだまだ終わることは無いのだと知るのは……もう少しあとだった。

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