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僕のお母さんは△▽女優  作者: kyonkyon
第22章 天野家とみんなとハッピーニューイヤー

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天野家とみんなとハッピーニューイヤー 7話

太陽が強く俺の顔に差し込む。

夜更かししたあとの朝は、頭が重くこめかみの当たりがツンとしていて、体が起きるのを拒否反応を起こしていた。


あ、そうか……今年から新年になったんだと歳を取ればとるほど新年の新鮮さはもうどこにもいなくなっていた。


「おはよーって……こりゃあ酷い。」


いつものリビングは、少し散らかっている。

そして暖房がついており、直輝と龍が眠っていた。


「おはよー!直輝。」

「母ちゃん。」


母ちゃんが金髪の髪を靡かせていつも通りの朝が今あることを伝えてくれている。

妙に好みなれた光景に安心感を覚えるのだった。


「餅何個たべる?」

「餅?」


キッチンをみると、出汁と醤油の香りが聞いたお雑煮があった。

どうやら、昨夜こっそり仕込んであったみたいだった。


「じゃあ……2個かな。」

「はいはい!」


そう言って、母ちゃんが餅をトースターに入れてお雑煮を温める。

そして、ゆっくりとテレビをつけるのだが、好きなアニメなど見れそうなものは特になかった。


「いつもなら、ガキ使とか見てるんだけどな。」

「ね!最近新年明けた気がしないかも!」


実は俺たち親子はガキ使が好きだった。

笑ってはいけないシリーズを録画して、新年にダラダラ見るのが恒例だったのに、突然変わってしまったため元旦の朝が妙に空っぽに感じる。


しばらくすると、お雑煮がテーブルに置かれた。


「はい、お雑煮!」

「サンキュー!」


俺はまずは餅を食べる。

しっかりと噛んで……うん、甘みがあって美味しい。

汁も鶏肉が、入っていたり、野菜もゴロゴロ入ってるので食べごたえがあり昨日の二年参りの寒さと疲れが吹き飛ぶようだった。


母ちゃんも俺の前でお雑煮を食べる。


「んー!美味しい!やっぱ私って天才かも!」

「天才って自分で言うか?」

「なによー!食べなくていいのよ?」

「はいはい、母ちゃんの料理はいつも美味しいですよーだ。」


そういって、天野家はいつも通りのやり取りをしながらいつも通りの朝を迎える。


これも……実は静かに色んな人の力や努力の上に成り立ってると分かってるから、すごく幸せだった。


「あれ、そういや女性陣は?」

「ああ、一旦帰って振袖着に行ったよ。」

「え?振袖?」

「うん、今日は初詣本気でやるっぽい!」


ちょっと楽しみである。

舞衣も可愛いのはわかるけど、彩奈や瑞希だって普段は一緒にいるから分からないけど振り返る程可愛い子たちなのだ。

あ、でも下手にそんなこと言ったら舞衣に殺されるかもしれないから聞かなかったことにしよう。


ずずーっと……お互いにお雑煮の汁まで飲み干す。

汁が丁寧に出汁をとっていて、しかも野菜が煮込まれていて旨みが出ているので気がついたらそこまで行ってしまった。


「よし!ちょっと勉強してよっかな。」

「えー!気合い入りすぎじゃない?」

「俺の今年の目標は健康と勉学を頑張ることだからな。」

「……本気ね。」

「母ちゃんは……今年の目標ないのか?」

「ううん、あるよ。いつも通り……みんなが平和であることかな。」

「達観しすぎだろ、まだ33だろ?」


33歳、まだまだ若く見える。

母ちゃんはあとはスローライフモードに入っていて、一生分稼いだのだからどこか目標が無さそうにも見えてしまった。

でも、ちょっと母ちゃんらしさが無くて切なく感じた。


「じゃあ、もっかいAV女優やろっかなー。」

「んー、それはそれで違う気も。」

「はいはい!今年の目標は直輝が夢を掴むために支える……それだけだから!善は急げ!」

「はは……わかったよ。」


そういって、俺は自室にこもり新年早々勉学に励んでいた。

大丈夫、ゆっくり偏差値を上げてけばいい。

焦らず毎日やればいいのだから。


そう言って、俺は模試をやって前間違えた問題をひたすら解いている。

新年の朝は、そうやって勉強をする素朴な朝となってしまった。

偏差値65レベルの試験となると、多少成績が上がった程度でまだまだ医学部最低レベルまでの到達が長いことを感じる。


「はは……ひでぇ出来だな。」


まだまだ夢を叶えるには程遠い。

でも、去年の俺からは想像もつかない進歩をしている。

俺が友達を持って医学部の夢に向かって勉学に励むなんて思っただろうか。


昨日までの苦しみが全て登った壁として随分遠くまで来たことを示唆する。

きっと、これからも少しずつ乗り越えてきてそれが自分の背中を大きくしていくだろう。


改めて、新年あけましておめでとう。

今年も良い年になれる……そんな気がした。



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