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僕のお母さんは△▽女優  作者: kyonkyon
第22章 天野家とみんなとハッピーニューイヤー

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天野家とみんなとハッピーニューイヤー 8話

一通り勉強を済ませて俺はリビングに戻ると、悪友2人がグロッキーな顔してこちらを見ていた。


「「新年……明けましておめでとう……ございます。」」

「まてまてまて!!」


あまりに爽やかさのかけた新年の挨拶に思わずズッコケてしまった。


「いや、こちらも明けましておめでとうございます……じゃなくて!どうしたの、2人とも!」

「そっか、なおっちすぐ寝たからわからんよな……なあ飯田。」


俺はと言うと、普段寝るのが規則正しいせいでもうあの時間は限界だったけど、飯田と龍はまだまだ現役高校生……どうやら夜更かしをしていたみたいだった。


「昨日……てか今日か、二人で桃鉄やってたんだよ。」

「うんうん。」

「それで……血迷って100年でやっちまったわけなのよな。」

「うわー、え……辞めれなかったの?」

「飯田が2兆円くらいの借金を背負ったあたりで身の上話をしだしてさ、俺も俺で家族のこととか話してたら……朝に……。」


そう言って、2人はまたソファーにダウンする。

いや!小学生なのかおっさんなのか分からない過ごし方してるな!


「……お前らなぁ。」

「すまん、初詣……明日にする。」


そう言って、悪友2人はまた寝てしまった。

俺が呆れていると扉が開いた。

その先には見るも花の女子高生たちが振り袖を着ていた。


「おおー!!」

「「「新年、明けましておめでとうございます!」」」

「お……おめでとうございます。」


舞衣は黒髪に合う赤い薔薇のような振袖に、彩奈はピンク髪に合わせてか青色の振袖、そして瑞希は緑の振袖を着ていてどれも似合っていて見とれてしまうようだった。


「じゃーん!直輝!どう?私女子高生に混ざれてる?」

「うん、浮いてる。」


そして、間には母ちゃんが金髪に黒い振袖という装いで一際際どい感じがするのだが、やはり血縁というものがブロックをかけるのか女性としてみるには少し難しいものがあった。


「うん……悪くないと思う。」

「ちょっと!ちゃんと見てる?」

「ああ……うん。」


そう言って視線を彩奈に向ける。

彩奈は普段ピンク髪のギャルという雰囲気でモデルのようにスラッとしてるのだけれどいちばんこういった和服と相性が良くて色っぽく感じてしまう。


「へへ〜どうやら、私が一番似合ってるみたいだね。」

「な!?」

「もう〜直輝くんは節操無いな。」

「ち……ちがちが……ちがうし!視線に困ったら彩奈が居ただけだし!」

「いや〜でも和服ってちょっとしんどいかも。」

「そうなの?」

「下着つけると浮くからさー、まあ……私はその心配ないんだけど。」


俺の中で思考が交錯する。

下着が浮くけど……心配ない?

それってもしかしてつけてないって……。


そう思うと、突然顔に手のひらが覆いかぶさってしまった。


「直輝くん!なんで朝からそんなにスケベなの!!」

「いだだだ!舞衣!痛いから!目に指がくいこんでるから!」

「……私をいちばん見て欲しかったのに、私可愛くない?」

「可愛いから!一番可愛い……痛い!ネイル立てないで刺さってるから!」

「それだけじゃわかんない!どの辺がいいの!ちゃんと言語化して!!」


いけない、新年早々お陀仏になりそうだ。

えっと……舞衣のいい所は……そうだ!


「胸が大きくていい!!」

「………………。」

「あ……あれ、痛いいだだだ!!」


こうして、俺は朝から見事に舞衣にシバかれるのだった。

それを見て、彩奈は苦笑いして、瑞希は腕を組んで傍観していた。


☆☆


昨日行かなかった大きな神社に行くとそこはお祭りのように屋台が並んでいる。


俺はミシミシと言う顔に手を当てながら、みんなと一緒に初詣に出ていた。


「さっきはごめん!直輝くん。」

「ああ……大丈夫だよ、彩奈。」


さっきのシバかれた様子を見て罪悪感を感じたのか彩奈が謝ってきた。

実際この子も通れば見返るほどの美人である。

本人はすっぴんは一重のブスだと言ってるけど、スタイルもいいし髪の毛のケアを欠かさないから努力が全身に現れてる気がする。


「お詫びになんか買ってくるよ!」

「……じゃあ、トルネードポテトで味はコンソメね。」

「了解〜!」


お参りを済ませると、後はお祭りモードの屋台巡りをするのが楽しかった。

他にも縁起物を売っていたりと、何かとめでたい雰囲気が新年独特の雰囲気を出している。


「あ、おみくじじゃん。」


彩奈を待つ間に、俺はおみくじを引いてみることにした。

100円玉を入れて、そこからくじをひとつ選ぶ。

そして、ゆっくりと開けるとその結果に俺は酷く驚いてしまった。


「……え、大凶??」


結果を二度見した。

大凶なんて引くことあるのかと驚いてしまい、酷く焦ってしまう。

おみくじの内容をゆっくりと見る。


なになに……

勉学、気を引き締め努力すべし

願望、今のままでは叶わない。地に足をつける。

恋愛、破綻の予感。

対人、逃げずに観察すべし。

健康、大きな病の影あり。


………………………………。


た……たかがおみくじ、だよな……?

おいおい……新年から縁起悪すぎだろ。

神様に医者になるなって言う暗示なのか?


「お待たせー!直輝くん、トルネードポテトだよ!」

「あわわ!!」

「え、なに?めっちゃ挙動不審なんだけど!」


俺はトルネードポテトを受け取り食べる。

少し覚めているけど、コンソメのジャンキーな味が食欲をそそるようだった。


「え、おみくじあるじゃん!引いてみよーっと!」

「いや……ちょ。」


俺の制止も虚しく彼女はくじを1つ引く。

すると結果を見て彼女は跳ねていた。


「やったー!みて、直輝くん!大吉だって!」

「えええ!?」


ちょっと待て、このおみくじラインナップ極端過ぎないか?


「願望、叶う。そのままでよい。……恋愛、運命の出会いあり。」


彩奈は一つ一つを丁寧に読み上げる。

どうしよう、俺とはほぼ真反対だ。


「今年はいい事ありそう!直輝くんも引く?」

「いや……俺はいい。」

「え、あ……もう引いたとか?」

「……。」

「あはは、直輝くん分かりやすいね!何吉だったの?」


どうしよう、運が味方してる彼女にとって質問内容が吉の前提なんだけど。

ま……まあ、おみくじなんで所詮エンタメだし?

そう思い彩奈に静かに結果を見せた。

それを見て彩奈は顔が青ざめて静かに俺に返す。


「………………なんというか、ごめん。」

「いいんだよ、おみくじなんてそんなもんだ。」

「でもさ〜大凶ってある意味レアだしいいくじとも聞くよ?」

「え?そうなの?」

「うん、これ以上は下がらないとか……それに直輝くん医者になりたいんでしょ?イバラの道を登るようなものだから……きっと神様に頑張れって厳しくメッセージになってるだけじゃない?」


そう言うと、彩奈は上目遣いでイタズラのように微笑んだ。


「大丈夫、私は笑わないよ!むしろ話してくれてありがとう!何かあったら私も助けるから安心して!」

「彩奈……。」


どうしよう、この子すげーいい子じゃん。

俺は、この大凶というおみくじを大切に財布にしまうことにした。

もし挫折した時に今日の気持ちを思い出すために、そして仲間を頼れるように。


新年の朝は晴れ渡っていて、地熱を効率よく放熱してるのかとても冷たかった。

でも、それを太陽と何かが静かに俺を温めるようでもあった。

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