27:再会
もしかしたら…私は…本当にこの人を…………知っている…………?
ズキンッ!!!!
また、頭痛が襲ってきた。
「うぅ……っ……… 」
痛さに耐えられず、声が漏れる。
「大丈夫か!? …だから無理するなといたのに 」
先ほどの怖さは微塵も感じられない声音。
そしてルシファーはひょいっと私を横抱きにした。
…………ダメダメ、と首を横に振る私。お姫様だっこは…嫌だ。絶対重いはずだから。
「…大丈…夫だよ… 」
自分の声が頭に響いて痛みが酷くなる。でも言わなきゃ…。
「……1人で…歩ける 」
抵抗らしい抵抗は出来ないが、必死に降りようともがく。
そんな私のおでこに……ルシファーは自分のおでこをくっ付けてきた。
かなり近い位置に彼の顔がある…。
「駄目だ。そんなに苦しそうにしているリリスを、歩かせるような図太い神経は持ち合わせていない 」
言葉に多少棘がったが、ルシファーの……優しさが伝わってくる。
すっと顔を離す彼を見つめる。その穏やかな顔つきに、さっきの『怖い』は感じられない。
結局私は彼に横抱きにされたまま…無言のまま…随分と時間が流れた。
そしてある時、急にルシファーの体…私を抱える手に力がこもった。
大分長い間、私を抱き上げていたんだし…やっぱり疲れちゃったのかな………。
「…疲れた…なら、遠慮なく…降ろして…ね 」
長い時間喋っていなかったからか、思いのほか自分の声が掠れている。
「そうじゃない。誰かがこちらに向かってくる… 」
深刻そうに言う。
「………これは……さっきのガキと……… 」
言い終わる間もなく、突如、突風が吹き、竜巻のようなものが私たちを囲った。
その風が強くて、とても目を開けてられない。
今私が頼れるのは聴覚だけだから、よーく耳を澄ましてみる。
風の流れる音…………………と一緒に、ルシファーの声も聞こえてきた。
「こんなもので、俺が捕まるとでも思っているのか…? 」
一瞬で……その風の音が止んだ…。
ゆっくりと目を開けてみる。
…………視界に入ってきたのは、可愛らしい少年と………あれは……!!
…ファイだ……。
あの頃より少し……いや、かなり大人びたファイがそこに立っていた。




